第四十九章 ページ49
お風呂から上がり、ドライヤーで髪を乾かし合った。
もし私が補佐じゃなくて使用人として雇われていたら彼女達ともっと仲良くなれていたのかな。
こんな風に毎日を送れていたのかな。
休憩時間にはお菓子食べながらお話しして。
お風呂に一緒に入って髪を乾かし合って。
寝るときにはおやすみって、言って。
「おやすみなさい、A様」
「おやすみ!」
「おやすみ〜」
彼女達のように……。
『……おやすみなさい』
軽く手を振って、彼女達は同じ部屋に戻っていった。
・
朝、目を覚まし、身支度を整えて部屋を出ると、扉の前に彼女達が。
とってもいい笑顔で挨拶してくれた。
用事を尋ねると、朝食のお誘いに来てくれたらしい。
『わざわざありがとうございます!』
「いいんですよ〜」
「えぇ、私達がそうしたいだけなので」
「さ、行きましょー!」
職業癖で敬語のままだが、すっかり仲良くなったショートボブさんに手を引かれて食堂に向かう。
食堂には美味しそうな匂いが漂っていた。
何食べます?と聞かれ、適当なものを答えようとした時。
突然後ろから腕を掴まれ、引っ張られた。背中にポスッと何かが当たる。
見上げると、むすっとした表情のシャオロンが彼女達を睨んでいた。
「……もう満足やろ」
そう一言言い残し、私を引っ張って彼女達から離れていく。
戸惑いながら彼女達を見ると、親指を上に立てて笑っていた。
……怒ってはなさそう。どちらかと言うと、こっちがヤバい?
『シャオロン……?』
「寂しかった」
『……え?』
「昨日、寂しかったの!」
『ご、ごめん』
「許す!」
意外にもあっさりと許してもらえた。
……そもそも私は謝る必要があったのかな。
しかしどうやらシャオロンがあっさり許したのには理由があるらしく……。
「俺はいい……いやよくないけど。あいつがな……」
その視線の先には、見るからに不機嫌そうな緑パーカーの彼。
深くかぶったフードの奥から鋭い目線がこちらを見ている。
なるほど、自分よりすごい人が居ると冷静になるの法則か。
『ねぇシャオロン……私何すればいいと思う?』
「……なんやろな、ぎゅーってしたらええんちゃう?」
『そんなので大丈夫かな……』
兎に角、今は他の方法も思いつかないのでシャオロンの案で行くことに。
これで機嫌直らなかったら二人ともしんぺい神に言いつけてやる。
私の強い味方だぞ!
恐る恐るゾムの後ろに回り、背中に手を伸ばして……
「そんなんじゃ足りんわ」
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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます！様！？私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー！！ (2017年9月3日 17時) (
レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ！！リノ様の文章力で妄想が止まりませんｗｗ これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(＊ﾟ∀ﾟ)ｂ (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます！嬉しいですー！私自身、最初読み間違えたんですよ（笑）、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます！ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです！ (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リノ | 作成日時：2017年8月21日 13時
