第四十八章 ページ48
城には浴場が三か所ある。
一つは幹部が使用する大浴場。
一つは兵士が使用する浴場。
一つは使用人が使用する浴場。
普段私が利用しているのは使用人さん達と同じ浴場だ。
でも今までは仕事やらなんやらで時間が遅くなり、一人で入っていた。
つまり、誰かと一緒にお風呂って初めてなんですよね!
「うひゃぁA様スタイル抜群ですねー!」
『普通だと思いますよー』
太ってるとは思ってないけどそこまで痩せてるとも思ってない。うん、標準だ。
「いや〜でもこれは抱くとき男は興奮しますよ〜」
『へ!?』
「反応が初々しい!」
「こら、困らせない」
浴場は結構広めの浴槽が一つある程度。
でも私はそこまでお風呂に時間をかけるほうじゃないから困らない。
身体を洗い終わり、湯船につかる。
「ふぃー……」
「やっぱりお風呂って最高ですね〜」
いつもは一人で入っているから広く感じる湯船も、今日はいい意味で狭く感じた。
「っというか、さっき見ました?ゾム様のあの悔しそうな顔!!」
「シャオロン様も納得のいかない顔してましたね〜」
「もうその顔見たら私、どやっ、ってしちゃいましたよ!」
「A様を独占ですもんね〜」
サイドテールさん(今はもう少し高い位置で結んでる)が私に抱きついて頬ずりをする。あったかい。
「A様は幹部の皆様に愛されているんですね」
『……エミさんにも同じことを言われました』
「そうですか。思うことは同じですね」
『……でも、私にはそうは思えないんです』
不思議そうな顔をする彼女達に私はエミさんに言ったのと同じ内容を話した。
さっきまでの賑やかな雰囲気は無くなり、真面目に聞いてくれる彼女達。
改めて、良い人たちだと思った。
話終わり、ロングさんが静かに口を開く。
「A様の思うその考え方も間違ってるとは言えません。人それぞれに違う価値観を持っていますから。愛されるという事に関してもそうなのでしょう」
『……』
「ですが、それと同時に私の言う考え方もあり得るということを憶えていてください。幹部様がA様に接する理由がA様の言う通りのものかもしれませんが、少なくとも、私達は違いますよ」
長い髪をお団子のように結んでいる、大人っぽいロングさんが微笑む。
「私達は、A様が好きだからこうやって一緒にいるんです」
きっと幹部様も同じですよ。
私もロングさんの言う通りであってほしいと思う。
少しだけ自惚れてもいいですか?
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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます！様！？私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー！！ (2017年9月3日 17時) (
レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ！！リノ様の文章力で妄想が止まりませんｗｗ これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(＊ﾟ∀ﾟ)ｂ (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます！嬉しいですー！私自身、最初読み間違えたんですよ（笑）、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます！ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです！ (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リノ | 作成日時：2017年8月21日 13時
