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第四十一章 ページ41

トントンside


軍服とは違い少し動きにくさが目立つ正装。
そんなものを着て人込みに突っ込むとかホンマ地獄やで。
隣を見れば明らかに顔をしかめるグルッペン。
国のトップなんやからせめて笑っとけや。


そして、挨拶回りもしないといけないのだが、ルンズェとラギアの国の代表者も見つけないといけないのだから今年は特に大変だ。
加えて、いつの間にかAが消えたから、そっちが気になって仕方ない。
また変な奴に絡まれてないとええけど……。


「トントン。あれじゃないか?」

「……ん、あぁ確かに。それっぽいな」


グルッペンの視線の先には中年ぐらいのおっさんと若い男。
どちらも周りより派手な服を着ているし、王で間違いないだろう。
多くの王は自国の裕福さ、文化の発達を自慢するためにああいう服を着ている。
我々国は軍事力中心だから例外。


ご丁寧に、服にはその国の紋章が刺�墸されていた。


「どうも、ルンズェとラギアの皇帝殿」

「おぉ、これはこれは我々国の総統閣下。挨拶が遅れて申し訳ない」

「総統閣下直々に挨拶とは、少し驚きましたよ」


どこか軽く言葉をかけたグルッペンに両国とも丁寧に返す。
国の中にも格差はある。軍事力は特に重要視されるため我々国は上位。
だからこの二つの国が下手に出るのは当たり前なのだ。


「近年まで戦争していたそうですが、随分と仲が良い様子で」

「はははっ、あの時は少しばかりやんちゃしていたんですよ」


ルンズェの皇帝、中年のおっさんの方が大きな笑い声で言った。
……やんちゃで戦争とか頭おかしいんちゃうか。
とか言いたいけど俺たちも大概なので飲み込む。


「今は不可侵も結んでいますし、研究などの情報交換も行っています」


ラギアの皇帝、若い男がにこやかに言った。
この歳で皇帝は珍しい。
好印象の笑顔だがこういう奴程危険なので心の中で要注意とメモしておく。


「ほう、それは良かった」

「ご心配ありがとうございます」


その後、両者ともどこかに行ってしまい、会話は終わる。
会話を聞いていた感想としては、あれだ。


「「なんか嘘くさい」」

「トントンも思ったか」

「なんとなく。あの国、結託して何かしでかす気がするわ」

「まぁ、それが俺たちに支障しない内は何もしないさ」

「……珍しい。適当な理由付けて戦争吹っ掛けるかと思っとった」

「それも考えたが……今はAがいるからな」


そう言ったグルッペンが家庭を持ったような雰囲気で、少しイラついた。

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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます!様!?私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー!! (2017年9月3日 17時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ!!リノ様の文章力で妄想が止まりませんww これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(*゚∀゚)b (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます!嬉しいですー!私自身、最初読み間違えたんですよ(笑)、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます!ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです! (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:リノ | 作成日時:2017年8月21日 13時

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