第三十三章 ページ33
コネシマside
俺の油断で敵に閉じ込められた。
Aが速く行ったほうがいいと言ってくれたのに。
……頼りなさすぎるやろ、俺。
そんなことよりも。
はよここから出ないと重要な任務が失敗してまう！
明かりが無く、自分の手すら見えないが扉いたどり着けば壊せるかもしれん。
そう思い、行動を開始しようとした時。
『シッマ！！』
Aが俺の名前を叫んだ。
「え！？な、なんや！？」
『動いちゃだめ！』
やけに必死なAの声に俺は従い、その場に腰を下ろす。
てか、なんでそんなに必死で止めるんや。はよ出ないと作戦が……。
『下手に動いたら死んじゃうよ』
「……！！どういうことや」
『敵はこの部屋にいろんな武器、例えばナイフとか糸が引っ張られたら発砲するようになってる銃とかを仕掛けてる。出口に行こうとした私たちを殺すために』
「なんやて！？Aはなんでそれがわかったん？」
『……敵がここに閉じ込める理由はそのぐらいだと思って。それと……』
『私、暗闇でも周りが見えるの』
信じられんかった。俺には目を瞑っても開いても何も変わらん黒やのにAにはその仕掛けというのが見えているらしい。
そして、いくら馬鹿な俺でもAが言おうとしてるその先はわかった。
『扉の前は私じゃどうにもできないみたいだから、奥に出られる場所が無いか探してくるね』
「あ、危ないで！それに……見えてるって……」
『でも、時間が無いんだよ。行くしか他に方法はない』
「…………」
自分の不甲斐なさを恥じるばかりや。
Aを守る役目の俺がAに守られてどうすんねん。
……帰ったら粛清やな。
「頼んだで、A」
『うん！』
左から聞こえる彼女の声と布の擦れる音がだんだん遠くなっていく。
まだ疑いはある。本当に見えているのかとか仕掛けはあるのか、とか。
Aを疑いたいわけじゃないけど、自分は何もわからないから。
暗闇が見えるのはあの瞳やからなんか？
あれだけ瞳について殺気を出しておいて、今は自分から言った。
何か違ったんか？それとも、前のあれは勘違い？
うーん、俺じゃわからんな。
「とりあえず、今の状況を報告しとくか……」
俺はインカムでロボロに繋がる。
手短に報告したところでロボロが慌て始めた。
「それで、Aちゃんには何もないの！？」
作戦よりも仲間の心配するなんてええ奴やな。
大丈夫、と返すと大袈裟すぎる程にロボロは安心した。
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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます！様！？私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー！！ (2017年9月3日 17時) (
レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ！！リノ様の文章力で妄想が止まりませんｗｗ これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(＊ﾟ∀ﾟ)ｂ (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます！嬉しいですー！私自身、最初読み間違えたんですよ（笑）、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます！ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです！ (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リノ | 作成日時：2017年8月21日 13時
