第二十六章 ページ26
「諸君、戦争だ！」
会議室に全員が集まった直後、グルッペンがそう告げた。
嬉しそうなのはなんでだろう。
そんなグルッペンとは違いみんなは緊張の面持ち……かと思ったら
「やっとかー！」
「ひっさしぶりやなぁ」
と、同じような反応ばかり。
トントンだけがまた仕事が増えるな、と溜息をついていた。
私はというと何もわからないのでトントンの隣で耳を傾けるだけ。
「宣戦布告してきたのは隣国。開戦は三日後だ」
「結構いきなりなんやねぇ」
「作戦はもう考えてあんねやろ、グル氏？」
……ついていけない。
大体、なんで幹部じゃない私が呼ばれたんだろ。
私の仕事はトントンの手伝い。
送られてくる書類の整頓とかそういうのだからいる意味ないんじゃ……。
「Aにはコネシマと共に行動してもらう」
『……。え！？』
と思っていたら心臓も止まるような衝撃発言。
グルッペンの言葉に驚いたのは私だけではなかった。
全員さっきまでの笑顔が無くなり、耳を疑う表情。
最初に反論したのはトントン。
「あんた何考えてんねん！？Aは訓練もしてない女の子やで！？」
その次にシッマが不安そうに続く。
「そうやで。俺も護りきれるかわからん！」
「大体、なんでコネシマやねん！」
他のみんなも反論ありげな様子だが、二人の勢いに押されて言い出せないか、言いたいことが同じかで黙ってグルッペンを見ていた。
私も反論はある。
シッマと一緒に行動して、万が一足手まといになって怪我をさせてしまったら。
私は自分を許すことができないだろう。
「Aがこれからも我々と共に生きていくのならば、経験しなければいけないことだ。今回の戦争は小規模なものとなるだろう。経験させておくなら今回なんだ」
「……」
「コネシマは今回前線には出さない。後方からの支援と間接的な奇襲を任せる」
「……わかった」
溜息をついてトントンが折れる。
シッマもトントンがそれ以上何も言わないのを見て納得したみたい。
……私はまだ不安だけど。
そのあとも細かい説明が続き、順調に話し合いは終わっていく。
私はシッマと敵の後ろに回り混乱させるのが役目らしい。
結構重要な気がするがすぐに撤退していいとのこと。
これなら足を引っ張らずに済みそう。
そして会議は終わり、各々が移動を始めた時だった。
「なぁAちゃん」
『なに、大先生？』
「前から思っとったんやけどさぁ」
「Aちゃんの瞳って変わった色しとるね」
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リノ(プロフ) - 本田大和さん、ありがとうございます！様！？私の妄想に共感して下って嬉しい限りですー！！ (2017年9月3日 17時) (
レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
本田大和(プロフ) - きゃあああーーーっ！！リノ様の文章力で妄想が止まりませんｗｗ これから誰と絡んでいくのか楽しみで仕方がありません(＊ﾟ∀ﾟ)ｂ (2017年9月3日 10時) (レス) id: ed9a366666 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - 夏海さん、ありがとうございます！嬉しいですー！私自身、最初読み間違えたんですよ（笑）、 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 話のテンポがすごく好きです。そして「ボロボロさん」には草を禁じ得ない笑 (2017年8月30日 23時) (レス) id: 8f3bd46b36 (このIDを非表示/違反報告)
リノ(プロフ) - リホさん、ありがとうございます！ありがちな話ですけど楽しんでいただければ幸いです！ (2017年8月29日 10時) (レス) id: 02182e081c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リノ | 作成日時：2017年8月21日 13時
