第45話 ページ46
新八 side
「…神楽じゃなか。うちたい…。」
と弱々しく呟いた麟華さん。江戸に来てから一週間。こんな姿を見たことが無かったので、
今僕と銀さんはとても心配していた。
取り敢えず今ご飯を食べようとなったので食べている所だが、あの食欲旺盛で米を空にする麟華さんが、一口食べては溜息をつき。
ついにはご飯5合でやめてしまった。
いつもはその倍以上食べるのに、本当に心配になってくる。
…姉上、麟華さんに何言ったんだろう…。
また定春の背中に顔を埋めに行った麟華さん。それを見て、銀さんが僕にコソコソと話しかけてきた。
銀時「なぁ新八クン…。あいつどうしたの?」
新八「僕にも分かりませんよ!…大分落ち込ん
でるみたいですけど。」
銀時「あいつが飯あんだけしか食べねーなん
てよォ、どっかで拾い食いでもしたんじ
ゃねーのか?」
新八「いやそれは無ェよ!」
銀時「じゃあ病気か!」
新八「やっぱりその線が怪しいんじゃないです
か?」
銀時「…よし。新八オメー聞いてこい!」
新八「ちょ!ふざけんなよ!銀さんが行って下
さいよ!」
「…ねぇ、そこでコソコソさるっと気になると
だけど。」
いつの間にか此方を見つめていた麟華さん。
定春の背中から顔を上げて、ジトーッと睨んでいる。定春も、グルルルッと威嚇している。
いやなんで僕達が悪いようになってんだよ。
銀時「オイオイその言い方は無ェだろ?せっか
くお前の為に話してたんだからよォ。」
銀さんが僕の前に立って麟華さんにそう言う。
そんな銀さんの事もじとっと見つめる麟華さん。いつもなら「銀ちゃんごめん!」とか言うのに…。なんか今日本当に可笑しくないか?
暫くバチバチとお互い見つめ会っていたものの。
「…たしかに。ごめん銀ちゃん。ちびっとモヤ
モヤしとったけん。」
溜息と共に、麟華さんがそう呟いた。
銀時「別に気にしちゃいねーよ。…話せる
か?」
こくっと頷いた麟華さん。
それを皮切りに、僕と銀さんは麟華さんの前のソファーに座る。
本当は神楽に聞こうと思っとったとだけど、と切り出した麟華さん。
「なんかうち、たいぎゃおかしかったい。」
新八「どんな風に、ですか?」
「そっがね…。」
ゴクリ。僕と銀さんは無意識に唾を飲み込みながら、次の言葉を待った。
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Black Alice(プロフ) - 本当にありがとうございます。 (2018年1月17日 7時) (レス) id: bcde4f8ace (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - Black Aliceさん» コメントありがとうございます!全然大丈夫ですよ!ぜひどうぞ! (2018年1月16日 23時) (レス) id: 7b28bcda48 (このIDを非表示/違反報告)
Black Alice(プロフ) - 相談なのですがしろくまさんの設定にあるクオーターの夜兎と辰羅、荼吉尼の3つの設定を真似させても宜しいでしょうか? (2018年1月16日 20時) (レス) id: bcde4f8ace (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 堕天使さん» 本当にいつもありがとうございます!!是非見てみますね!とても分かりやすかったです!いつも頼ってばっかりで本当に申し訳ない…!いつも尊敬してます! (2018年1月4日 15時) (レス) id: 6ebc00754b (このIDを非表示/違反報告)
堕天使(プロフ) - 説明が下手ですみません…わかる範囲で力になりたいので、また何かありましたら仰ってください…!! (2018年1月4日 14時) (レス) id: 725743dc16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サボタージュ | 作成日時:2017年12月17日 21時