第81話 ページ33
僕side
…まるで芸術品のように、夕日に照らされ輝いている女性。
三日月型の口はとても無邪気だが、この場の雰囲気とは正反対で思わず恐怖が湧く。しかし、それをどうでもよくする美しさ。
…あれは触れてはいけないものだ…!
そのまま跪きたい気持ちになる。
しかしその矢先、僕の隣から下卑た笑い声がした。
ヤ2「何だよ?俺らお取り込み中なんだけど
ォ。」
ヤ1「……え?めっちゃ美人じゃね!?」
ヤ2「……うわっ、マジだ!ヤベェ!」
ヤ3「オネーサン、もしかしてコイツの知り合
い?」
ヤ1「うぇ、もったいねェ!オネーサン、コイ
ツなんかほっといて俺らとイイコトしよーよ
ー!」
ギャハハハハッ!
ドカッ!
僕「ウゥ……!」
僕を蹴飛ばしながら、ヤンキー達が汚らしく笑う。痛かったけど、僕は彼女を馬鹿にされた事が悔しくて、ギリリと歯軋りをした。
…お前らなんかが声を掛けて良いお人じゃない!離れろ!
心の中でこう声を上げても、口からはヒュッと息が漏れただけだった。
…その時、笑顔を崩さずに僕を見ていた彼女がスッと歩き出した。
ヤ1「おっ!いいねぇ、ノリノリじゃん!」
ヤ3「どこ行きたい!?ホテル?」
ピューッ!
1人が指笛を吹いた。完全に僕は置き去りだ。
それまでお構い無しに歩いてきた彼女は、それを聞いて笑顔のままピタリと止まった。
「……ねェ、勘違いしとるみたいだけど、
うちはこんな奴と知り合いでもなんでもにゃー
ヨ。」
表情をピクリとも変えずに淡々と話し始めた彼女。
スッと前髪を搔きあげ、
…弱い奴には興味無かったいねェ。と呟く。
ヤ1「じゃあ何でここに来たんだよ?」
その冷めた笑顔に何か感じたのか、1人が少し強張った声を出す。
「え?だって楽しそうな声んしたけん。
喧嘩しよったんでしょ?だけん、混ぜて欲しか
なぁって!
……それに……。」
パァン、パァンッ‼
ヤンキー「「「グァァ!!」」」
ドサドサッ
「……………暇だったけん!」
きゅるんっという効果音がつきそうなくらい可愛い笑顔で笑った彼女。後ろで結んだ三つ編みがフワリと揺れる。
そのまっすぐ伸ばした手には赤紫色の番傘、その先からは煙。
…僕の隣にいたヤンキー達が、血を流しながらドサリと倒れた。
僕「……ぇ…?」
僕の頰にベチャリと液体が付く。
全く状況が飲み込めない。
彼女は彼らに近づいて、あり?もう終わり?
と揺さぶっていた。
今…撃った…?
.
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サボタージュ - 暫くお待ちくださると幸いです!また戻ってきます!! サボタージュでした。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - ということで、私のこの作品が長らく更新できませんでした。また新しくこちらでアカウントを作るか、新しい方でまた引き継いで更新するかのどちらかの方法をまた考えますので (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 私の携帯を新しくしたのですが、使用制限をかけられて、閲覧はできるのに編集ができなくなってしまったのです。だから、本編の方にこれを書き込むことも出来ず…。仕方なくこちらに書き込んでいます。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 皆さまこんにちは。サボタージュです。今回は、こちらから失礼させて頂きます。実は (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 堕天使さん» 共感できて今めっちゃ気分軽くなった笑笑…ショック過ぎて暫く放心状態だったよ…。今は大分思い出してきたから、今からガッツリ更新するつもり。また寝ないように気ぃつける!! (2018年2月13日 22時) (レス) id: 59bcac2972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サボタージュ | 作成日時:2018年1月4日 23時