第79話 ページ31
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『…………!!』
『………っ!…………‼‼』
「……ん?何こん声?」
通りの奥の方から、ギャーギャーと騒ぐ声が微かに聞こえた。
いつもは抜け道として使うこの路地。比較的明るく通りに面しているので、女の子でも安心だとゴリラが。
しかし、今の声はとても安心出来るようなものではなく。
「…んー。こん声はただ遊びよる訳じゃなさそ
うばいな?」
もう一度耳を澄まして聞いて見ると、複数の声は僅かに怒気を含んでいる。もしかして、
…なんか事件?ケンカ?
「えーおもしろそう。」
…だが。
せっかく団子を買ったので、冷めないうちに早く万事屋の皆んなに食べさせたい。
そう思ったので一度その近くを通り過ぎようとした。
一歩踏み出すと、
僅かに近づく叫び声。その叫び声はやはり複数で間違いない。
…少し笑い声も聞こえるかな。
大方、複数で1人を虐めてるとか、そがんこつだと思う。
「………。」
スタスタスタ
『………!』
『……?………っ!』
…あーもう、参戦したい!でも団子…!
うちは大人なのだ。神威だったら団子など御構い無しで行くだろうが、うちはちゃんと弁えている。そんなことはしない。
…そんなことはしない
…そんなこと…。
そんな…そ…そ……。
「〜〜〜っ!……やっぱ行く!」
タッ!
…銀ちゃん達だって許してやらすど?
ボソリと呟きながら、微かに声が聞こえる左の細い路地へと勢いよく回れ右をした。
「早く行きたいィィィィ!
………団子ゴメンッ!」
うちは室外機の上に団子を置き、パンっと手を合わせる。そして声に向かって急いで走り出した。
ーーーーー
かなりの速さで走っているからか、直ぐ声の間近くまで来ることが出来た。
すぐに出て行くと格好がつかないのでコッソリ物陰から覗くと。何人かが円になっていて真ん中に人が居るらしい。
…やっぱり喧嘩?
じっくり状況を見てみると、囲まれとる奴はなんか太っとって荷物いっぱい持っとって…。て、
「弱い奴はどがんでん良かったい!」
弱い奴には興味なか〜。
うちはボソリと呟き、視線を外して周りのやつを見た。強そうなやつは…。
「…お、はっけーん。」
オーラが違う、オーラが。
自分の口角が上がって行くのが分かる。
あぁ、これが《戦闘民族の性》か。
そう思いながらも、興奮は冷めやらぬ。
…ガシャコンッ!
「…ショーターイムッ!」
番傘を構え直した時。うちの口角が上がりきった。
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サボタージュ - 暫くお待ちくださると幸いです!また戻ってきます!! サボタージュでした。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - ということで、私のこの作品が長らく更新できませんでした。また新しくこちらでアカウントを作るか、新しい方でまた引き継いで更新するかのどちらかの方法をまた考えますので (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 私の携帯を新しくしたのですが、使用制限をかけられて、閲覧はできるのに編集ができなくなってしまったのです。だから、本編の方にこれを書き込むことも出来ず…。仕方なくこちらに書き込んでいます。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 皆さまこんにちは。サボタージュです。今回は、こちらから失礼させて頂きます。実は (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 堕天使さん» 共感できて今めっちゃ気分軽くなった笑笑…ショック過ぎて暫く放心状態だったよ…。今は大分思い出してきたから、今からガッツリ更新するつもり。また寝ないように気ぃつける!! (2018年2月13日 22時) (レス) id: 59bcac2972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サボタージュ | 作成日時:2018年1月4日 23時