第73話 ページ25
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一緒にご飯、食べられたのかな。って。
「…寂しか、なぁ。」
悪いのは銀ちゃんだけど。
でもあの時。もう知らないじゃなくて、おあいことでも言っとけば。
あぁ。西郷のマミー、
うち、寂しい。
銀ちゃんが悪いけど、でもおあいこだけん。
…仲直り、したか。迎えに来てくれないかな。なんて、今更遅いのにね。
今帰ったら許してくれっかな?
ははっと自嘲気味に笑いをこぼし、ふと空を見上げた時。
「………う、わぁ!…ゆき!」
ふわふわと空から白い綿が降って来た。
すご、初めてみた。宇宙におったけん見た事無かったから。
そういえば女将さんが、今はー9℃行ったって言いよったっけ?
いつもだったら、飛び出してはしゃいでいただろうか。…でも。
「…これでもう帰れんごつなった。」
ずんずん積もる雪を見て、先ほどの考えが打ち切れるのを感じた。
はぁ。と溜息が無意識に漏れ、苦笑いする。
思わず膝に顔を埋めると、マントに水玉模様が出来た。もう、謝れないな…。
「…兎は寂しいと死んじゃうとばい…。」
グス。と鼻を鳴らし、再び顔を埋める。塩っぱい水があふれてきた。
ごめん、銀ちゃん…。ぼそりと涙ながら呟いたその時。
ザッ
?「オイオイキレーな顔が台無しだぜ?…お嬢
さん?」
「…お嬢さんじゃな……って!銀ちゃんっ!」
「っと!」
男の人の声がした。
こんな顔をみられる訳には行かないから、ゴシゴシと目を擦って顔を上げると。
…雪よりも綺麗に輝く銀髪があって。
思わず抱きついたうちを受け止めてくれた。
その鼻は紅くて、ずっと探してくれてた事がよくわかった。
「…ごめ、なさ…!銀ちゃ、ん!…ッヒ!う
っ、っ!」
銀時「オイオイ泣くなって!わりーのは俺
の方だ。…ごめんな、麟華。」
なきじゃくるうちの頭を困ったように撫でて、
眉を下げてごめんって。
そんな顔の銀ちゃん、許せないわけないし。
「…いい、よ、っ!でも、遅ぃぃ…っ!」
銀時「悪かった悪かった。」
うちが泣き止むまで撫でてくれて。すると、心の中がすっと満たされていくのを感じた。
けーるぞ、とまた気だるく手を差し出す銀ちゃんに、うん。と頷いて手を取る。
銀ちゃんの差し出した傘の中、銀ちゃんの匂いに包まれ、万事屋を目指した。
仲直り出来て一件落着!
…その後銀ちゃんからは、月ちゃんが焼いたプリンを貰ったとか貰わなかったとか。
「ふふっ。…銀ちゃん顔変ばい!」
銀時「うるせェ!」
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サボタージュ - 暫くお待ちくださると幸いです!また戻ってきます!! サボタージュでした。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - ということで、私のこの作品が長らく更新できませんでした。また新しくこちらでアカウントを作るか、新しい方でまた引き継いで更新するかのどちらかの方法をまた考えますので (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 私の携帯を新しくしたのですが、使用制限をかけられて、閲覧はできるのに編集ができなくなってしまったのです。だから、本編の方にこれを書き込むことも出来ず…。仕方なくこちらに書き込んでいます。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 皆さまこんにちは。サボタージュです。今回は、こちらから失礼させて頂きます。実は (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 堕天使さん» 共感できて今めっちゃ気分軽くなった笑笑…ショック過ぎて暫く放心状態だったよ…。今は大分思い出してきたから、今からガッツリ更新するつもり。また寝ないように気ぃつける!! (2018年2月13日 22時) (レス) id: 59bcac2972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サボタージュ | 作成日時:2018年1月4日 23時