第70話 ページ22
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「へっ…へっ………ッくしょいッ!」
ズズッと鼻水を啜って、ブルッと震える。
はい、どーもー!麟華でーす!
私は今、何処にいるでしょーかっ!?
…なんて、某バラエティのパクリをするみたいに、おふざけする元気も無いうち。
「…はぁ。」
さっきから数えて、今のため息38回目。
吐いた息は白くなり、またすぐ夜空に溶けていく。それを見て、またフーッと息を吐く。
只今午後11時。西郷のマミーの店を出たところ。
お気付きの通り、今は冬だ。
何でこんな時間に外に出ているか気になるだろうが、…銀ちゃんと喧嘩したのだ。
事の発端は銀ちゃんが悪い。
…だってうちが楽しみにしとったプリン食ったっだもん!それも月ちゃんから貰った!
謝るどころかさ?
銀時『何だよ?俺はこのプリンが腐ったら可哀
想だな〜って思って食ってやっただけだ!
だってオメー、一週間も置き去りだったじゃね
ェか』
とか言って来てからたい!?
だって人から貰ったつは大切にせなんじゃん?
だけん取っとったとに!
…まぁ、一週間はアレかなってちびっと思っとったけど!
だけん、うちも
『…ッふざくんなよこんぬすけがぁ!』
銀時『あー!俺のいちご牛乳!テメッ!何しや
がんだ!』
『もう良かもん!』
とばかりに銀ちゃんのいちご牛乳を飲み干し、
走って万事屋を出て来たのだ。
あぁ、思い出すだけで腹ん立つ!
「…あンのねまれ天パァ!」
思わず叫んだうちに、道行く人がギョッとしてこちらを見る。だいぶ人通りが少なくなって来た為、うちの姿は余計目立ったようだ。
うちはそれも構わず、ドシドシ進んだ。
ーーーーーー
しばらく進んで振り返ると、道に穴が開いていた。
…直さなんとかな?
しょーがない、銀ちゃんに頼も。
ふとそんな事を考えて、ハッと気づく。
何でうちねまれ天パの事考えよっと!?
ぎゅっと心臓部分を握ると、クシャリとチャイナ服がよじれる。集まった生地に対して、心はポッカリと穴が空いたような…。
「いや、ありえん。」
パンッ!
と音を立てて頰を叩く。絶対銀ちゃんが謝るまで万事屋には帰らんもん!
うん!と頷くと、また歩き出した。
とりあえず、近くの公園のブランコに座って軽く漕ぐ。
「…はぁ。」
さっき叩いた頰に、冷たい空気が当たって少し、ほんの少しだけヒリヒリとする。
あー、もう!なんでこんなセンチメンタルにならなんと?
心の中のモヤを誤魔化すように、ギュッと鎖を握る。
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サボタージュ - 暫くお待ちくださると幸いです!また戻ってきます!! サボタージュでした。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - ということで、私のこの作品が長らく更新できませんでした。また新しくこちらでアカウントを作るか、新しい方でまた引き継いで更新するかのどちらかの方法をまた考えますので (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 私の携帯を新しくしたのですが、使用制限をかけられて、閲覧はできるのに編集ができなくなってしまったのです。だから、本編の方にこれを書き込むことも出来ず…。仕方なくこちらに書き込んでいます。 (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
サボタージュ - 皆さまこんにちは。サボタージュです。今回は、こちらから失礼させて頂きます。実は (2018年4月1日 11時) (レス) id: 8f5da762da (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - 堕天使さん» 共感できて今めっちゃ気分軽くなった笑笑…ショック過ぎて暫く放心状態だったよ…。今は大分思い出してきたから、今からガッツリ更新するつもり。また寝ないように気ぃつける!! (2018年2月13日 22時) (レス) id: 59bcac2972 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サボタージュ | 作成日時:2018年1月4日 23時