ナミダアメ 2.

言えないこと(sho) ページ49

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紫耀side









ホテルに着いて、
頼んだルームサービスを食べながら彼女は言う。






「さっき誰と電話してたの？」





そんなんあんたに関係ないやろ。

とりあえずこんな頼んだルームサービス、
ほんまに全部平らげんねんな？



…なんて言えるわけない。








紫「昔からの友達で、」

「へえ？やけに楽しそうだったけど、女の子？」

紫「まあ、」

「別に彼女が居たって隠さなくて良いのよ？」





" まあこうやって私と遊んでくれればだけど "





…あはは。


まずこのひとにAの名前なんて出すわけないやん。
何するか分からんし。


Aに関わって欲しくないわ。









紫「あはは。彼女居ったらこんなことせんよ」

「あら。紫耀は優しいのね？」

紫「んなことないですよ…」






Aには言えへん。絶対に。
せやから岸くんたちにも言えん。






こんなことしてるって言うたら、
Aはどう思うんかな。
がっかり？最低や、って殴りかかる？








Aに男遊びどうこう言えへんのは、
このせい。

自分で選べるならまだましや。
俺は選べへんねんで？

って、偉そうに言えることでもないなぁ。









「それに比べて私は優しい人間じゃないからねえ？
旦那がいてもこうやって息抜きしないと。ね？」

紫「怪しまれないん？」

「私のこと干渉しないのよ。
まあ私が働いてるから頭上がらないだろうし？」






働いてるのが偉いんや。
ほんまこのひと分からん。
新婚さんやで？なんで俺に構うんかなぁ。









「ね、話が退屈よ？早く私を楽しませてよ」









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