ナミダアメ.

不思議な ページ17

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雨だと思いたかった涙が、ずっと止まらなかった。






今まで別に、ただ紫耀の穴埋めでしかなかった
正直どうでも良かった男遊びは
とうとう優太の存在によって…
このままではいけない、と強く思い
自分の中で成長したけれど。






あの雨の中で、
やっぱり一人じゃなにも出来ない悔しさとか
お隣さんが来た安心感とか
……声をかけてくる男の人の中に、
紫耀はいないとか。





いろんな感情が溢れ出したんだと思う。









まさかの目の前に現れたお隣さんは、
私の中でもう神と化している。


捕まえたタクシーの中で、
お隣さんにありがとうございます、と
何度も言いながら泣いた。




「…どんだけ飲まされてるんですか、」

「ごめんなさい」


タクシーを降りてからも
足はまだふらついていて、
お隣さんが私の肩を抱きながら歩く。







「珍しいですね」

「え？」

「こんな酔っ払ってるの、初めて見ました」


お酒強いですよね？と私に声をかける。
確かに、こんなに酔っ払って家に帰ることはないかも。









「まさかあそこにお隣さんがいるとは…
女の子、大丈夫ですか？」

「ああ…まあ、もう会わないと思うんで」


言ってることはよく分からない。
お隣さんて、遊び人なのかなぁ。






そうこう言ってるうちに、家の前に着いて。









「本当に、ありがとうございました…」

ご迷惑おかけしましたと頭を下げた。




「いえ全然…ほら、隣同士助け合わなきゃですしね」

「本当にすみません…お恥ずかしいです、」

「何を今更…あ、風邪引かないようにしてくださいね」

「はい、そちらも…」





では、って鍵を開けて家に入って行った。









本当にお隣さんの関係性って不思議だ。




また明日にでも、何かお礼をしなくちゃな…
そんなことを思いながら、私も家へと入った。









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