願事レコード2.

★82(ren) ページ32

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廉side


顕「彼氏居ることは俺も知ってた。
この街の有名人でさ、スポーツ推薦で高校行ったくらい。
けどそれだけじゃなくて、頭良いし顔もめちゃくちゃ良い」

廉「は？あいつ面食いやんか」

顕「え？バリバリな面食いだろ」




あいつイケメンに興味ないとか言っときながら！！


あ、いや？先輩もなかなかイケメンやったなとか思う。
あんま顔分からんけど。





顕「彼氏が大好きとか言うから、
何がそんなに好きなの？顔？って聞いた。
そしたら…教えない、って。
誰にも教えたくない、私が好きなとこいっぱい知ってる、
秘めてるのがいいの…って」

廉「…ちょっと、可愛ええな」

顕「可愛いんだよ。
自分だけが知ってれば良いもんな、好きなところなんて」

廉「確かに」

顕「そういうの、良いなって思った。
好きだからこそ…誰にも教えたくないなんて事
俺には無かったから」



人は大抵、好きな人や好きなものの事は話したがるのかな。
だけどAはむやみにそれを話したくない。
好きだからこそ、自分の中で秘めていたくて。

そこに幸せがつまっている気がする。




好きな人と、好きなものを共有したいのは分かる。

だけど誰にも分からない、自分だけが知っているそれは、
趣味とかならまだしも別に共有しなくたって良いもんな。





顕「…ま、そんな会話をしたことすら
Aは覚えてないだろうけど。
それで俺は変わった…気付けば目で追ってんだもんな」



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