火花と爆弾 Ⅰ【文豪ストレイドッグス】 (ページ16)

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第十五話：小言ページ16

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「Aちゃんはあの事件の告発後、姿を忽然と消した。

かたや軍警は“保護対象”として数年経った今も尚、彼女を血眼になって探し回ってるらしい」

───なんせ、異能が危険だからね。

「危険？どんな異能だ」

太宰が小さく呟いた言葉に、国木田は鸚鵡返しする。

「君もさっき訊いただろう。爆発音だよ。あれは彼女がやったものだ」

「爆発音....爆破に関する異能か？確かに危険だが」

「爆発と云うよりも「爆弾」だろうね。「武器人間」と呼ばれていたのだから、其方の方が正しい」

太宰は木箱に凭れ掛かって眠るAの目の前に腰を下ろし、彼女をまじまじと見る。

彼女の眉間に寄った皺に指を置くと、スゥと消えていった。

「けど、彼女は保護されるのを望んでいないだろうね。訊いている限り大人を嫌っていたから」

「....だから、うちの社員にすると？」

「勿論さ！」と無駄に元気の良い声が倉庫に響き渡った。

「全くお前は........」

「うちに戦闘に長けた異能者は少ないんだし、丁度良いじゃないか。味方にすれば戦力になる」

呆れる国木田に対して、太宰は含み笑いする。

「使えるものは、何であろうと使えば良い」

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