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「…実は皆様に幻覚剤の塗布された矢を撃った弓兵が〇されているのが少し離れた場所で見つかりました。…ただ誰もその兵を討った覚えがないそうなのです。戦時の混乱の最中ですから勿論忘れているだけ、とも考えられますが…」
味方が倒した訳じゃないかもしれない？
つまりそれって…。
「それともう一つ。その弓兵の持っていた矢には他に薬を塗布された物はありませんでした。他の兵の武器も調べましたが…誰も幻覚剤も、他の薬も持っていなかったようです。つまり彼らが持っていたのはその四本分のみという事になると思います。b国の街や城からも今現在まで発見の知らせはありません」
つまりその薬を渡した人物はピンポイントでその薬を使わせたかったって事か…。
「それと…b国、それにn国の王が何者かによって〇されていました。皆様の事があった数時間後に、急にb国から全面降伏の申し出があったのです。事情を聞いたところ、その少し前に何者かによって王が〇されていた、戦争の継続は不可能と判断した、と。その次の日にはn国の王が、同じく何者かによって〇され、その国の幹部がどこからか仕入れたらしい新薬も消えていた…と言う事らしいのです」
新薬って、それはまさか…。
尋ねるように王様の方を見れば、意図に気付いてくれたようで一つ頷いた。
「ええ。私たちのところに手紙付きで来た、あの麻痺薬です」
それだと二つの国の王の首を獲ったのはその薬を渡した本人の可能性が高い。
でもどうして…？
b国が使った幻覚剤もその人物が流したものだとしたら…それを使った弓兵も〇されていたという事は…。
弓兵が射た矢は四発。
それが予定外だったとしたら…？
何か薬を流した人物と受け取った国との間で取り決めがあって、それを破ったから制裁されたと考えるのが自然だろうか。
私はぺ神に目を向けて、手を貸してくれるように自分の手を差し出した。
すぐに察してくれたようで、彼も手を預けてくれる。
pe「んー…。『そのn国の幹部には話を聞かれたんですか？』って言ってます」
「成程、そうやって意思疎通されているのですね。…はい。聞こうとしたんですが、いつの間にかその人物の行方もわからなくなっていたそうで…目下捜索中なのです」
薬も、それをb国に渡した人間も姿を消した…。
どういう感じでb国に、さらにn国に薬が来たのか。
それも聞かなければならないけど、この犯人は相当狡猾な気がして寒気がした。
手掛かりは残っているだろうか…。
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淋(プロフ) - ちょこぱいさん» 気に入っていただけたようで嬉しいです！！ありがとうございます、無理のないように頑張って更新します！ (2020年12月14日 22時) (
レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱい - めっちゃくちゃ面白いですね！続きが気になります.......！無理しないで頑張ってください！ (2020年12月1日 16時) (レス) id: 96347ca1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年11月13日 20時
