▽ ut side ページ37
gr「Aに専属メイドが付いた」
ut「…は？」
gr「前にトン氏が話していただろう。専属メイドの制度を導入すると。Aから申し出があったらしくてな、試験的にまずはということになった」
ut「…そう、なんや」
専属でメイドさんが付いて俺らの負担が少しでも減るのは効率的にもきっと良い事だ。
…そのはずなのに。
何故こんなにも、[Aちゃんに]専属メイドが出来た事に不安を覚えるのだろうか。
何時もの調子、出せるかなぁ…。
gr「まぁそのうち会う機会もあるだろう。新人な上、男が苦手なのかA以外にはかなり警戒はしているようだが…まぁ慣れてもらわなければな」
グルちゃんはそう言った後インカムで…恐らく外にいる皆に連絡を取っているようだった。
すぐにドアが大きな音を立てて開き、ドタドタと騒がしい足音が聞こえてくる。
kn「大先生！！…って、結構普通やなぁ。なーんやしょげたりしとるんかと思ったわ！」
tn「シッマ、もうちょっと静かにせい。でもまぁ…確かにいつも通りっぽくて安心したわ。もう少し回復したら…始末書やら書いて貰わなあかんしな？」
にっこりと笑うトンちの背後にかなりの怒りのオーラが見えて顔が引き攣る。
…まぁ、しゃーないよな、自分で蒔いた種やし。
でもあんな事をした僕にも、皆はいつも通り接してくれる。
それが嬉しくて、つい口元が綻んでしまいそうになる。
だが…その中に二人、いない事に気が付いた。
ut「あれ…。Aちゃんとシャオちゃんは？」
pi「ああ、シャオさんなら自室かと。大先生が目を覚ました事は伝えたんすけど…。A先輩は…わからないっす。先輩にも連絡はいってるはずなんですけど」
ut「…そっ…か…」
やっぱり嫌われたんだろうか。
…そうやんな、信じとるって言ってたのに何も言わずに一人で行ったんやし。
また俯いた僕の方に誰かの手がポン、と乗せられる。
顔を上げればそこにあったのは優しい表情をしたエーミールだった。
em「大丈夫ですよ。シャオさんはトントンさんにお説教された事で色々考え込んで塞ぎ込んでいるだけですし、Aさんも…大先生の事、とても心配していらっしゃいましたから」
ut「…ん」
そう、やな…。
グルちゃんもぺ神も言っとったし、考え込むよりもまずする事があるよな。
まずは…。
ut「皆」
「「「？」」」
ut「勝手な事してすまんかった」
ベッドから上半身だけを起こして頭を下げる。
まずは謝らなあかんよな。
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淋(プロフ) - ちょこぱいさん» 気に入っていただけたようで嬉しいです！！ありがとうございます、無理のないように頑張って更新します！ (2020年12月14日 22時) (
レス) id: 7bc11c6066 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこぱい - めっちゃくちゃ面白いですね！続きが気になります.......！無理しないで頑張ってください！ (2020年12月1日 16時) (レス) id: 96347ca1af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年11月13日 20時
