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ut「これがあれば幹部の誰でもすぐ連絡が取れるんや。もちろん全体への連絡も可能。その辺りはまたもらってからロボロにでも説明受けたらええよ」
『凄いんですね、こんなに小さいのに…』
ut「せやろ？ロボロ自慢の逸品やからね。何かあってもすぐに連絡出来るっちゅうのはでかいよなぁ。…ところでAちゃん」
『はい？』
ut「そろそろその敬語やめへん？僕の事も[様]付けやのうて鬱くんとか大先生とか呼んでくれたらええんよ？」
急な鬱様の提案に、しかし私は恐縮してブンブンと首と手を横に振る。
『そ、そんな事できません…！私はまだ入ったばかりの新人ですし、軍の事もまだ全然ですし…』
ut「そんなん最初は誰かてそうやで。これから知っていけばええやん。それに僕は敬語じゃない方が嬉しいなぁ」
ニッコリと笑ってそう言われてしまうと、敬語のが悪い気がしてしまう。
私は恐る恐るチラッと鬱様を見て尋ねた。
『本当にいいんですか…？』
ut「……あ。も、もちろんやで！」
…何だろう今の間は。
それと[あ]って何だろう。
何を焦ったのか気にはなったがそこは気付かないふりをしておく。
『…では大先生、と』
ut「うんうん。やっぱりその方がしっくりくるわぁ。あ、敬語もやで？」
『は……う、うん』
ut「……。ほ、ほな次行こか〜」
まただ。
あからさまに目が泳いで視線を逸らされる。
今の会話の中に、何か失礼なことでもあったんだろうか…。
とりあえず様子を見た方がいいのかな…。
鬱さ……大先生は、また私の手を取って歩き出した。
次に来たのは恐らく訓練場だ。
射撃用の的などが揃っている。
ut「ここは訓練場。訓練したい時は好きに使ってくれてええよ。ここにはシャオちゃんやシッマがようおるから手合わせしてもらうのもええかもしれんね」
『なるほど…』
それから色んな所を案内してもらった。
調理場やこの前行った総統室、トントン様がいる書記長室、監視室。
実際に降りはしなかったが地下牢の場所なども教えてもらった。
そしてまた自室の前へと戻ってくる。
ut「まぁ案内は大体こんな感じかな？覚えれた？」
『全部はまだ…。また歩き回ってみます』
ut「それがええよ。とりあえず幹部棟の構造は把握しといてな？一般兵は入れんけどメイドさんや執事とかはおる言うても知っとくのは必要やからね。…それと」
『？』
ut「敬語」
『あ』
私が声を上げると彼は悪戯っぽくはにかんだ。
心臓がトクンと高鳴った音がした気がした―。
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淋(プロフ) - myuさん» コメントありがとうございます！そんな風に気に入っていただけて私も凄く嬉しいです！このシーンは私もお気に入りなのでo(^-^)o こちらこそありがとうございます！！これからもぜひ読んでいただけたら嬉しいですo(^-^)o (2020年7月17日 22時) (
レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
myu(プロフ) - この、tnさんに向かって主人公が啖呵を切るシーン、すごい好きなんです。。どうしても抑えきれず、コメントしてしまいました。いつも、ありがとうございます!何卒、これからもよろしくお願いします!! (2020年7月17日 20時) (レス) id: 06bde988df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：淋 | 作成日時：2020年5月24日 21時
