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▽ em side ページ18

em side

ここは…どこだろう?
いや、私はこの街を、この城を知っている。
ここは、我々国だ。
気が付けばそこは幹部の集まる一室。
誰かが…あれはグルッペンさんだ。
そう、この国の総統グルッペンさん。
彼に紹介されているあの人は…。

ああ、どうして忘れていたんだろう。
あれは真白さんだ。
真白さんが自己紹介を終え、幹部が次々と自己紹介をしていく。

(「初めまして。私は参謀を務めさせていただいております、エーミールと申します。普段は図書室におりますので、もし調べたい事や探している本などがありましたらお気軽にお尋ねくださいね」)

そこで場所は図書室に切り替わる。

(「―ああ、来てくださったのですね。今日は何か本をお探しですか?」)

(「…すみません。目を合わせない事が失礼な事だとわかってはいるのですが…。私は瞳の色の色素が薄くて、どうしても怖がられたりするもので…」)

(『そうだったんですね。でも私、エーミールさんの瞳って好きですよ』)

(「え…?」)

(『気味悪くなんてありません。貴方の瞳はとても綺麗ですよ』)

―ああ、そうだ。
あの時も貴女は同じことを言ってくれた。
私の瞳を褒めてくださった。
あの言葉にどれだけ救われたか。
けれど、私はー。

―そこで私は目を覚ました。
懐かしい記憶の夢だ。
そう思った時、酷い頭痛が襲った。

em「く…ぅ…っ!?こ…れは…!」

流れ込んでくる前世の記憶。

―そうだ。
あの日私は前線には出ずに待機していて…大先生が重傷を負った事を聞かされたんだ。
そこで様々な手配を終えて私が向かうと大先生は一命を取り留めていて…代わりにAさんがいなくなったと報告された。
すでにコネシマさんたちが向かった後で、私はただ待つことしか出来なかった。
けれどもう、二度と彼女と話しをする事は叶わなかったのだ―。

徐々に頭痛の治まってきた頭を少し振る。
全部、思い出した…。
たぶん大先生も記憶を持っている。
だからAさんを見る時の表情があんなに柔らかかったのだ。
我々国の事を知りたいと言っていたAさんも、恐らく…。
とりあえず今日、話をしなければ…。

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作品ジャンル:ファンタジー
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狐闇時 (こやみとき) ゾムさんすこ 歌い手目指してます! - まだ全部は読めてないのですが、むっちゃ面白いです!! ちょくちょくコメントかきにきていいですか。。。! 名前のところは狐闇時だけです!! (7月29日 21時) (レス) @page11 id: 558a88220b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ゆきなさん» コメントありがとうございます!knさんは漸く思い出しました…先は長いですw (2020年5月17日 23時) (レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - 思い出してほしいですなぁ (2020年5月16日 16時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - わぐさん» コメントありがとうございます!読んでいただけて嬉しいです!今は外出できないからこそこういう楽しみがあるのって大事ですよね…!お気遣いありがとうございます^^ (2020年5月16日 9時) (レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 紫【ゆかり】さん» 優しさ、大事っスな! (2020年5月16日 9時) (レス) id: 581caf22ad (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年5月5日 20時

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