筋肉と甘栗の条件 (ページ29)

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(※お話の途中ですが､ここで『狂犬と歌姫の条件』で初登場した矢花黎について軽く紹介)
矢花黎
琳寧と克樹の友人で､彼らとは小学校時代の同級生｡しっかり者でツッコミ役だが､友人やクラスメイトにイジられている｡音楽が大好き｡『狂犬と歌姫の条件』では高校3年生で､同作品の主人公ペアである佐々木大光と今野大輝のクラスメイト｡また､クラスの学級委員で大輝とは音楽好きという共通点を持った親友である｡

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上田サイド

先程よりも人だかりが出来ていて見てみると､テレビロケ?らしい｡

隣でピョンピョン跳ねて見ている琳寧と､琳寧のダチに対して､

俺はたまたま､人と人の間に開いていてよく見えていた｡

琳寧「よく見えないよ～(＞_＜)!」

矢花「ヤバい!俺､足つった…(ーー;)」

アイツらにここなら見えると教えてやりたいが､敢えて意地悪して教えない｡

何故なら､俺はテレビに関係する仕事をしていたかもしれないと思っていたからだ｡

河合郁人「続いては､こちらのお店にやって来ました(*^^*)!赤西さんはスイーツ､食べますか?」

赤西仁「まぁ…食べるかな」

上田「(アイツは!?出版社に貼ってあった…)」

さっき､出版社を訪れた時にエントランスに貼ってあったポスターの男だった｡

俺が気になっていたヤツ…まさか､こんな所で会えるなんて!

河合「風磨はどう?」

菊池風磨「俺も､赤西さんと同じ答えっすね」

トークしているあの2人よりも､一匹狼のような男が気になる俺｡

赤西って言うのか｡俺､アイツに会ったことがある…か?

上田「(やべっ…( ; ﾟДﾟ))」

今､アイツ…俺の方を見たよな!?

目が合ったと感じて思わず､その場でしゃがんでしまった｡

あー､頭が痛いぜ…(ーー;)｡

テレビロケに遭遇してから数十分後…｡

ディレクター「はい､OKでーす!本日のロケは以上になります!お疲れ様でした～!!」

「赤西さん､握手してくださーい!!」

「風磨くん､サインくださーい!!」

上田「どえぇぇぇぇぇっ(＞_＜)!!!!!」

琳寧&矢花「上田さんΣ( ﾟДﾟ)!」

テレビ局のスタッフさんの声と同時に､ロケを見ていた人々に激流のように押されていった｡

上田「苦し…(＞_＜)!」

まるで､満員電車に乗っているようで､

足を踏まれるわ､ぎゅうぎゅうと押しくらまんじゅうされるわ､

誰も助けてくれないわ､早く終われって…!