その後、6 ページ15
『(もし違ったとしても理由が思いつかないしなぁ)』
そりゃまあお嫁さんたちがいないからって思ったのもあるけど、嫌じゃなかったのは本当だ
俺もよくわかんないけど、別に嫌悪感はなかったし。というかあったらあの場で叫んでる
少しの沈黙の後、宇髄が口を開いた
宇「なぁ、寂しい」
『え?あぁ、明日になれば帰ってくるんだろ?それまでの我慢じゃん。というか、お前ってお嫁さんたちいないだけでそんな……』
バシャンっと湯船が波立つ
目の前にはさっきまでなかった宇髄の顔がある
『うず、』
宇「寂しいからさ、もう一回させろよ」
『は?ちょ、何っ…んむ、』
唇に感じるあの時と同じ感触
俺が唖然としてるとそれはスっと離れた
『……ぇ、なに、…』
上手く状況が飲み込めない。普通今する?え、そんな寂しさって唐突にくるものなのか?
宇「なんでもない。つーかあっつ。そろそろ上がろうぜ」
宇髄はそう言うと、湯船からあがり、スタスタと出ていってしまった
__
脱衣所で一人で着流しの帯を結ぶ
『俺、なんかしたっけ?いやでも寂しいだけだろうし。つかなんでもないってなんだよアイツ。は?全くなんでもなくないんだけど』
俺はブツブツと独り言を言いながら脱衣所を出た
宇髄の部屋に行くと、窓際に座って煙管を吹かしていた
『美味しい?それ』
宇「あー?そうだな。お子様にゃわかんねぇよ」
『俺お前と同い年ですけど』
ケタケタと笑いながら煙管を吹かしているその姿は男の俺が見ても綺麗だと思えた
『(女だったら堕ちてるな)』
さっきの接吻のことも含めてぼんやりと眺めていると、フゥっと煙を向けられた
『わ、っぷ…ケホッ!バカ!なにすんだよっ』
宇「テメェが俺に見とれてるからだろ」
『見とれてない!』
宇髄は「どうだか」なんて言って笑いながら、カンッと煙管の灰を皿に落とした
宇「…そろそろ寝るか」
『そうだな』
俺はいつも泊まる時に使わせてもらってる部屋があるからそっちで寝る
宇「一緒に寝るか?」
『おやすみなさいッ!!』
俺はその言葉から逃げるようにして部屋を飛び出して自身の布団に入り、考えていては寝られないので感情を無にして寝た
宇「……これじゃあ、進んでんのか変わってねぇのか…伝わってんのか伝わってねぇのか…地味にわっかんねぇな…」
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いちご牛乳(プロフ) - のいさん» 18歳以上の作品も見れるように設定すれば、検索して出てくると思います(--;) (2019年12月27日 15時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
のい - 裏話?のやつって、何処に出してるんですか? (2019年12月27日 10時) (レス) id: 5d527c9cfe (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - ふくさん» 『刻龍先生と宇髄先生』という作品です! (2019年12月14日 1時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
ふく - 新作はなんと言う名前ですか? (2019年12月13日 20時) (レス) id: 61180c9817 (このIDを非表示/違反報告)
いちご牛乳(プロフ) - 深月あかざさん» ありがとうございます〜!!! (2019年12月7日 0時) (レス) id: b753706ca9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2019年12月2日 13時