呪術廻戦［短編集］

□ ページ21

『俺は無理してまで傑に人を守ってほしいとは思わないよ。それでお前が苦しむならもういっそ、呪術師の世界から離れてもいいと思う』

補助監督の人がもう少しで着くとのメールを見てから、傑に向き直った

『俺は傑が大切だから、幸せになってほしいけど…この世界が嫌いなら幸せになれなんて難しいよなぁ』

悩む俺の肩に重みがかかって、それが傑の頭だということを理解するのに時間はそこまでかからなかった

夏「…なら君に、死ぬまでにどうにか幸せにしてもらおうかな」

『死ぬまでかぁ。やっぱ難しいけどまあ、頑張ってやるよ』









そして高専に帰って先生に任務の内容を報告してから、まず硝子、そして後に悟と話をした


五「は？何言ってんのオマエ。どういう意味だよそれ。おいA説明しろよ」

『だから俺じゃなくて傑と話し合えって言ってるだろ』

悟が怒るのは分かっていたから最後に回したけど、予想の十倍キレてるかもしれない

夏「悟にならできるだろ、この世を呪術師だけの世界にすることなんて」

またここで追い討ちかけるのかよ！？

五「あ？」


そこから今までのどの喧嘩よりも激しい言い争いに殴り合いの大喧嘩が始まって、傑の出した呪霊のせいでアラートは鳴り響くし、悟の術式で大変なことになるしで大騒ぎ中の大騒ぎになった


『だからちょっとは落ち着けよ！』

五「はァ？ならオマエはアイツの言うことが正しいってのかよ！？非術師殺して術師だけの世界を作るなんて無理に決まってんだろ！」

『正しいっていうか、…っとにかく話全部聞いてからにしろって！』

夏「さっきも言ったが、君にならできるだろ。自分ができることを他人には｢できやしない｣と言い聞かせるのか？」

もはや先生でも止められない最強コンビの戦いには俺も面倒になって止めるのを諦めた


家「ウワ、ボロッボロじゃんダサ。男の喧嘩の傷なんて治さないからね私」

夏五「『…………』」



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結局、傑の考えは変わることはなかった。非術師は猿だ、嫌いだと言い張って譲らない

だが現状、夏油傑は非術師を殺してはいない。だから傑に与えられる任務はあまり非術師と関わることのないものが増えた


『あー、仕事ってめんどくせー！行きたくなーい！』

夏「ハイハイ駄々こねない」

小さい子を宥めるように頭をポンポンされて項垂れていると、悠仁がニコニコで話しかけてきた

虎「先生達さ、仲良いよね！」

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