零 ページ1
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「.....」
ぱちり、と目がさめる。
朝だろうか。近くの時計の針はちょうど6時を指している。
腕にかすかな重みを感じて、隣を見ると
見知らぬ女が、カーテンの隙間から差し込む朝日から身を隠すようにおれの腕を枕にして眠っていた。
「..... だれだ、こいつ」
自身の腕から女の顔をおろし、一服するために近くにおいてあったたばこを持ち、覚醒してない頭でふらふらとベランダに向かう。
ライターでたばこに火をつけてほろにがい空気を肺にとりこむと、ようやく頭が働き出した。
_ あぁ、昨日の夜の女か。
二日酔い特有のガンガンする頭の痛みと鈍い腰の痛み。そしてかすかな倦怠感。
どうやら、昨日はお盛んだったらしい。
ふぅっともう一度、たばこを吹かすと、小さな白
い煙が淡い群青色の空に向かってゆらゆらと伸びていく。
青白いたばこの煙が朝日の中で細かな粒のようにきらめくのをしばらく眺めていると、プルルと着信を知らせる音が聞こえた。
テーブルに置いてある携帯を取り、画面を見てみるとそこには "呪"の文字。
____ ...くそが。
脳内にあの憎たらしい男の顔が浮かび
携帯の画面越しに自分の顔が
わかりやすく歪むのがわかった。
すぐに出るのはなんだか癪なのでたっぷりと焦らしてから着信のぼたんをおす。
『おっはようサマンサ〜!僕の愛しのAさん。昨日はよく眠れた?ちゃんと僕の夢みたかい?朝から僕の声聞けるなんてほんと幸せものだよねぇ』
朝の静かな空気を切り裂くようなうるさい声に思わず携帯を耳から遠ざけた。
「...用件は」
『まさかのガン無視、!!まぁそんなとこも好きなんだけどさ、ところで、Aさんさ、どーせ暇でしょ?』
「....ひまじゃない」
『んっふふ、てなわけで一緒にデートいこ!』
「は?」
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月乃派(プロフ) - ハイキュー!!のを 解除してください。 (2022年3月16日 21時) (レス) id: 3dc0389d81 (このIDを非表示/違反報告)
高崎(プロフ) - コメント失礼します。クズなのに愛されてる五色くんが最高に愛しいです。。とても素敵な作品だなぁ、と思いながら読ませて頂きました。これからも応援しております…! (2020年12月5日 16時) (レス) id: c458e0c5d2 (このIDを非表示/違反報告)
ボブ - 夢主くんのクズっぷりに少々ニヤニヤしてしまいます∩^ω^∩とっても面白いので無理をしない程度に更新頑張って下さい! (2020年11月29日 23時) (レス) id: 95a51c0b56 (このIDを非表示/違反報告)
rinn0105(プロフ) - 那宇宙さん» ほんとに分かりにくくて申し訳ありません、差し支えなければどのお話か教えていただけませんか、?ほんとに申し訳ないです。 (2020年11月8日 13時) (レス) id: f29697a046 (このIDを非表示/違反報告)
rinn0105(プロフ) - 未羽さん» 男子同士の会話ってこんな感じなのかなって想像しながら書いてると、ついついその話題になっちゃうので不安に思ってたのですがそう言ってもらえてすごくホッとしました笑 これからもよろしくお願いします (2020年11月8日 13時) (レス) id: f29697a046 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みりん | 作成日時:2020年10月28日 1時