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第十五話：優しさ ページ19
玲佳side
下校時間。
降り止まない雨を鬱陶しいなと思いながら傘を差して歩く。
ザーっという雨の音は聞いていて何故か気持ちがいい
すると前の方に見覚えのある金髪
足は勝手に動いていて
「はぁ・・何してるんですか・・降谷零・・」
彼が濡れないように自分が差していた傘を被せる(？)と彼は驚いたような表情(カオ)をした
「・・藤咲玲佳・・・・どうして此処に・・？」
「帰り道ですから」
「・・いやそういうことじゃなくて」
「あのですねぇ、道端にずぶ濡れの知り合いがいてそのまま通り過ぎていくような薄情者じゃないですよ・・私は」
「・・・・」
睨むように言うと目の前の金髪は黙った
「で？何があったんですか？・・諸伏君と喧嘩したとか・・？」
「・・！！」
・・反応からして図星らしい
「喧嘩したんですね・・でまだ仲直りしてないと」
「・・・・・・・・」
どうやら詳しく話す気はないようだ
ここは放っておいた方がいいかもしれない
だが、彼をずぶ濡れで帰らせるのは気が引ける
「無理に話さなくてもいいです、ですがこれで風邪を引かれては困るので・・これかします」
「傘・・・でもそれじゃ貴女が・・」
「大丈夫です。こういう時のためにもう一本持ってますから。では」
・・噓だが
「・・ありがとう・・ございます・・。」
彼が頬を赤らめてお礼を言ってくる姿には思わず頬が緩んでしまった。
「う・・わぁ・・熱が・・」
雨に濡れたのが原因で風邪をひいてしまったのはまた別の話
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