不良未満【あほの坂田】

おばけとかれ？ ページ13

午後7時、あれからなかなかの闘いがあり、勉強会もお開きになろうとしていた。

｢坂田くん、よく頑張ったね！これなら平均超えててもおかしくないよ！｣
｢あれだけやって平均超えてなかったらむしろやばいわ…｣

どこか疲れた様子の坂田くん。虚ろな目でお子様ランチ付属のおもちゃの車を動かしている。

軽くホラー。

｢でも、ほんとに私たちの他にお客さん一人も来なかったよね｣
｢理由、知りたいですか？｣

小さく悲鳴をあげて振り向くとそこにはあの緑目の店員さんがいた。全く気配を感じなかった…

｢知りたいです！｣
｢ちょっ、坂田くん…｣
｢Aはやっぱりビビりやな〜！｣

ふと店員さん(ネームプレートを見たところ浦田さんというらしい)を見るとかなりニヤニヤしている。

｢びびってなんか、ないです…｣
｢声震えてるで｣
｢坂田くんは黙って｣

｢じゃあ、お話しましょうか…話は少し前に遡ります。ちょうどAさんが座ってる席に座ってた女の子が…｣

嘘でしょ。今すぐにでも逃げ出したいです。

｢あっ｣
｢どうしたん？おにーさん｣

｢いや…そこにちょうどあの女の子がいた気がして…｣

｢いやぁーーーーー！！！！｣
｢あっ冗談で｣

私は浦田さんの言葉も無視して店を飛び出した。坂田くんなんてもう知らない！！





｢いっちゃいましたね…｣
｢あそこまでAがビビりだとは思っとらんかったなぁ…｣
｢すみません。お詫びにまた、仲直りができた頃にでも遊びに来てくれたらなにかご馳走しますよ｣
｢ほんとですか！？テスト明けにでも行きます！｣

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