十一刀目 光り輝く、この刀のように ページ12
「今日からお前の名はAだ。苗字は…そうだな…―――でどうだ?」
「―――A?」
「あぁ、そうだ。お前の目は青く透き通り美しい。何ものの血にも染まらない、綺麗な青だ
光に照らすと月下の月に照らされるごとく輝きを増す…この刀のように」
「それが、私の名の由来ですか…?」
「あぁ、そうだ。どうだ?」
「嬉しい…すごく、嬉しいです」
「なら、安心した。…お前はこれから修羅の道を歩むことになる。
その道はお前を鬼の金棒に、はたまたは鬼に変化させるかも知れない。
それでも、私とこの道を歩むか?」
「覚悟ならとうの昔にできています。
叔父貴の背中を守り、伯父貴の隣で死んでいけるのであれば私はこの道を歩みます。」
そう言うと、あの人は私に微笑んだ
初めて見せられた大人の笑顔
私になにもかも初めてで大切なものをくれたのは、あの人だった
何度も誓った。あの人を護ると
ずっとあの人の背中を守り続けると
「これが、お前の刀だ」
しわくちゃな手で差し伸べられたのは小さい私には少々大きすぎる刀
両手で抱え込まないと持てないぐらい大きく重たかったがこの刀には私への思いが溢れかえっている
そう思うと少し刀が軽くなった気がした。
刀を少しだけ抜いてみると、よく磨がれた刃が私を鏡のように映し出した
私の目と同じ蒼い光を放って
「小さいお前にはまだ重かろう。だが、お前が一人前になった時きっとその刀を使いこなすことができるだろう」
刀を鞘に収め、コクりと頷いた
やってみせる。
この人を、私の手で護ってみせる
この人が望むものを、全て私が他人から奪ってでも与えてみせる
あの頃からそう誓い続けた。
だけど結局、私はあの人からもらってばかりだった
「叔父貴!一緒に将棋やりませんか?」
「またか…懲りぬやつだ」
「叔父貴!若が帰ってこられましたよ!」
「ふん、今さら帰って来よって」
「そんなこと言って、嬉しそうですよ。」
「叔父貴!私の大福食べたでしょ!?」
「なんのことやら」
「口の周りにあんこついていますよ!?」
この世界で生きるための力
どんな時でも耐える本当の強さ
―――家族というかけがえのないもの
私にすべてを与えてくれたあなたを、結局私は
「お、叔父貴ィィィィ!!!」
十二刀目 丑三つ時になり響く→←一〇刀目 月の下で見せる姿〜土方said〜
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里都(プロフ) - 小豆長光さん» ただいまです!そう言ってくれてすごく嬉しいです…!!はい!頑張ります!!更新はどうぞ、気長にお待ちくださいませ…(*´∀`*) (2015年2月10日 18時) (レス) id: 40ac54a980 (このIDを非表示/違反報告)
小豆長光 - 遅れてスミマセン!お帰りなさい!更新ペースが乱れても、大丈夫ですよ!待ってるんで!頑張って下さい! (2015年2月1日 1時) (レス) id: 86a181adda (このIDを非表示/違反報告)
里都(プロフ) - 少し更新期間が空いてしまいますが、どうかこれからも当作品ともどもよろしくお願いいたします (2015年1月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 80205bf93a (このIDを非表示/違反報告)
里都(プロフ) - 勝手な都合で更新ができなくなってしまうこと。そして、重要な報告をコメント欄に記載すること申し訳ございません。また、私が退院して更新したとき、温かく迎えてくださったら光栄です。 (2015年1月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 80205bf93a (このIDを非表示/違反報告)
里都(プロフ) - だそうなのですが、病室でpcを触れることはできないなるうえガラケーからの更新は不可能ですので申し訳ございませんが、今週一杯はお休みさせていただきます (2015年1月17日 20時) (携帯から) (レス) id: 80205bf93a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:里都 | 作者ホームページ:http://nanos.jp/morinocafe/
作成日時:2014年12月1日 20時