sweetness14 ページ14
実況が終わって、僕はそっとAちゃんの部屋に入ると中は真っ暗で、Aちゃんの寝息だけが微かに聞こえていた
｢…｣
Aちゃん、僕は別に過去の恋愛をAちゃんが求めない限り話さないし、聞こうとも思わないよ
｢…君が現れた時からが僕の人生の本番だから｣
寝息を立てているAちゃんは僕の人生の半分も知らないけれど、僕もAちゃんの人生をほとんど知らない
Aちゃんの顔にかかっていた髪をそっと退かしてあげると、長いまつ毛が視界に入って僕は思わずその美しさに微笑してしまう
｢…今度Aちゃんを連れて外に出ようかな｣
外はネオンや街頭、車のライトで明るいのに街は眠りに入っている
｢…ん…おついちさ…ん｣
Aちゃんは薄らと目を開けると、僕を見るなりその口が弧を描いた
｢おついちさん、おかえり…｣
眠そうな甘い声で言われるので、僕は参ったように頭を掻いた
｢Aちゃんただいま｣
その手を伸ばして僕を抱き締めるから、僕は自分の手をAちゃんの頭の後ろに添えると愛おしさがこみあげて、ついAちゃんの髪の毛をぐしゃっとしてしまう
｢僕も寝ていい？｣
｢良いですよ｣
布団には妙な温かさが残っていてそれに少し興奮している自分がいる
｢…おついちさんは女の人に人気なんですか？｣
Aちゃんは僕が実況している事を知ってても、見たことも聞いたことも無いらしい
｢人気あるよ。女の子にめっちゃ人気｣
Aちゃん曰く、嫉妬するから見ないらしい
｢やだ…｣
Aちゃんは不服そうに僕に背中を向けるから、その後ろから抱きついてAちゃんの肩に顎を載せた
｢嘘だよ。Aちゃんにしか人気ない｣
｢嘘。おついちさん絶対に人気あるよ｣
｢嘘。Aちゃんしかファンいないよ｣
｢絶対に嘘。おついちさん人気だから、きっと女の子におついちさん可愛い！とかイケメン！好き！付き合って！結婚しよ！養うよ！みたいに言われてます｣
Aちゃんは一気に喋ると、急に黙ったので二人の間に沈黙が流れた
｢でもAちゃんが一番大事。これは嘘じゃない｣
｢おついちさん、私だけにしか甘い言葉も言わないでください、我儘です｣
Aちゃんは口癖のように｢迷惑ですか？｣と初めは聞いてきたけど、今では我儘も言ってくれる
｢いいよ。Aちゃんの我儘は大歓迎。なんでも叶えちゃうよおついちさん｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 93人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫乃(プロフ) - タコ草さん» コメントありがとうございます。redの方も読んで頂けたの、本当に嬉しいです(TT)今後ともよろしくお願い致します！ (2019年1月28日 8時) (
レス) id: 5178cb1839 (このIDを非表示/違反報告)
タコ草(プロフ) - コメントした途端に更新されるなんて…！2回読み返しました。ああ、もう好き… (2019年1月28日 0時) (レス) id: 6d6e493092 (このIDを非表示/違反報告)
タコ草(プロフ) - 初コメです！2人が互いに隠していることがある、という設定が凄く好きです！！いつか、秘密がバレてしまう時が来るのでしょうか…？今後の作品が楽しみです*°後、redの方の終わり方に悶えました……。素敵……。 (2019年1月28日 0時) (レス) id: 6d6e493092 (このIDを非表示/違反報告)
はなりんか - ごめんなさい！人違いですかね、本当にすみませんでした！申し訳ないです、、 (2019年1月26日 0時) (レス) id: 6f04420929 (このIDを非表示/違反報告)
姫乃(プロフ) - はなりんかさん» こちらこそ失礼します！当方JUMP界隈には手を出していなので、同じ名前の方だと思うのですが…間違っていたらごめんなさい！当方リクエストをした覚えがないので間違いかと… (2019年1月25日 23時) (レス) id: 5178cb1839 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：姫乃 | 作成日時：2019年1月13日 12時
