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「…だれ……」
『……おれだよ、忘れちゃったの?』
「………」
優しく笑った顔を見た瞬間、なぜかいきなり涙がぼろぼろ溢れてきた。
自分でも訳が分からないのに、涙は全然止まらない。
「…なにこれ…なんで……?」
戸惑ってるうちに、目の前の姿が幻みたいに消えていく。
あ…やだ。…消えないで…いやだ
「待って!…行かないで…っ…りょうすけ!」
叫んだ声は誰も居ない部屋に響いた
彼の姿は消えてしまって、俺の涙も止まった。
勝手に口が動いて、そう呼んでた。
りょうすけ
って、だれだ…?
あの子の名前…かな…、でもなんで俺が知ってるんだよ…
「……りょう…すけ…」
知ってるはずのない名前
声に出したら、凄く懐かしいような切ないような、また涙が溢れそうになった。
「………行かなくちゃ。」
もう鍵のかかっていない扉を押して、部屋を出る。
一歩踏み出すのに、まるで異世界に足を踏み入れるような不安があった。
でもあの言葉が何度も聞こえるんだ。
俺のこと呼んでるみたいに。
『ここから出してあげる』
『だから、俺のところに来て』
彼のところに、行かなくちゃいけない。
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はな(プロフ) - 返信遅れてごめんなさい(><)ありがとうございます!!!何よりうれしいです!!好き勝手書ていますが、ちゃんとハッピーエンドになるので、どうかこれからもよろしくお願いします! (2018年11月1日 1時) (レス) id: 9619f20ec7 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプlove - とてもこの作品好きで何度も読んじゃってます!続き凄く凄く楽しみにしてます!待ってます♪ (2018年10月30日 17時) (レス) id: 1b7715a916 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はな | 作成日時:2018年10月16日 12時