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やばい。こいつはやばい。
神話に出てくる神々が今ここにいるわけないし、シャオロンがそのお告げを聞けるわけない。
なんで、こんなことに。
とりあえず目を覚ませないと。
「は？お告げ？ねぇ、絶対それカルト商法」
sha「俺自身が聞いたんやからカルトな訳ないやろ！あんな！この指輪さえあれば俺とお前は永遠に一緒におれるんや！」
…俺とお前は永遠に一緒に居れる？
「…は？え、何言ってるん？ｯは？」
彼は部屋の引き出しから何かを取り出して迫ってくる？
sha「死んでもずーっと一緒やねん。だからな？こんな汚い世界おらんで黄泉の国行こうや」
「ちょ、さっきから何言ってんの？黄泉の国…？」
黄泉の国、って宗教ごちゃ混ぜすぎだろ。
少し考えればおかしいことくらいすぐに分かるはずなのに、こいつはどうやら信じて止まない様子。
目の前の得体の知れない人間を前にして、ようやく体が危機を感じる。
こいつと、死んでも一緒…？黄泉の国…？
やっと脳が回るようになり、部屋の扉に手を掛けた。
「ｯあ”ぁ”？！行かせるかよ！」
『い”った！！！』
左手首を掴まれとんでもない力で後ろに引かれる。
尻餅をついた反動で机の上のコップがかたかたと音を鳴らす。
sha「あぁ、死ぬのが怖いんやな。わかるで？でもきっと一瞬だけや。死んだ姿で黄泉の国に行くらしいからな？体とかは傷つけんよ」
『違う、ねぇシャオロン』
「だから、ほら。大人しくしとって？俺もAのこと傷つけたくないんよ」
『話聞いて、少しだけでも良いから』
sha「すーぐ、楽になるから、だから」
『話聞けよ！！！！』
思わず大きな声を出してしまう。
不意をついた大声でシャオロンは耳を押さえてしゃがみ込んでいる。
今思えば、なぜ私はこの時逃げ出さなかったのか。
…きっとまだ心の何処かでシャオロンを助けたいという気持ちがあったんだろうな。
『落ち着いて考えてみなよ、アポローンがあるかどうかはわからないけど、宗教としてぐちゃぐちゃすぎるよ！』
『信じるものがあるのはいいけど、信じる先はよく考えなよ！』
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りんご(プロフ) - ぼうっきれ、とうさん» ぼうっきれ、とう様 コメントありがとうございます。気に入ってもらえたようで何よりです…!ぼうっきれ、とう様の作品もいつも楽しませて頂いています。これからも更新頑張りますので応援していただければと思います！ (2021年9月19日 20時) (
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作者名：りんご | 作成日時：2021年9月17日 14時
