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「ん？なんや、家出か？もうすぐ22:00やし、流石に親御さん心配するで？」
「いや、ほんまに。えぇ、こーゆーのどうしたらええか分からへんわ。交番とかに行った方がええんか？」
「…」
ゾムと大先生も俺に続いてそう言うけど反応なし。
ここでほっとく訳にもいかんし、どうしようか。
「…」
『…そか。そしたらこれからどうするん？流石に夜寒いし、ここ治安いい訳やないし、野宿はあかんで？』
「かぁーっ！お前ロボロこーゆーときはな、［俺の家でも良ければ泊まっていかへんか？］って家誘うんや！そんなんだからDTやねんて！」
「いや大先生、おっさんがそれは流石にきついわ」
「…おうち、泊めてくれるの？」
えっ？
彼女は俺をみてそう言った。
『えっ、俺？』
「…うん」
『ちょっ、…まじか』
え、これ大丈夫なんか？
この前ニュースとかで合意の上でも誘拐とかなんとか言っとらんかった？
「…だめ？」
そう俺に縋る彼女は涙目で。
『…ええよ』
それに異様な高揚感を覚えた俺は、勢いのままにそれを承諾した。
ーーー
ーーー
あの後俺はアイツらに「なんとか説得して交番に向かわさせるから」と言って彼女と共にタクシーに乗り込んだ。
ゾムの咎めるような視線が気になったけど。
20分ほど経って目的地につく。
カードで金を払って、彼女の手を引きながら家に案内した。
『はい、ここが俺の家。突然の来客なもんで整理とかなんも出来とらんけど許してな』
「…うん」
鍵を財布から取って、シリンダーを回す。
一応犯罪とか言われたら怖いから鍵は開けたまんま。
「お邪魔します」
そうボソリと呟いてから彼女は俺に家に足を踏み入れた。
コネシマみたいに金持ちな訳やないから、俺の家は1Kの小さな部屋。
泊めるなんて言うてもうたけど、ベッドもひとつしかないし。
...折り畳み椅子でも倒して寝るか。
『ん、じゃあテキトーに座っといて。茶持ってくるわ』
「うん」
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りんご(プロフ) - ぼうっきれ、とうさん» ぼうっきれ、とう様 コメントありがとうございます。気に入ってもらえたようで何よりです…!ぼうっきれ、とう様の作品もいつも楽しませて頂いています。これからも更新頑張りますので応援していただければと思います！ (2021年9月19日 20時) (
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作者名：りんご | 作成日時：2021年9月17日 14時
