あま〜い恋と甘い飴/rbr ページ16
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「また明日ね！Aちゃん！」
『うん！また明日！』
電車の扉が閉まり、友達の××ちゃんは薄明の空に溶けていった。
彼女はあと数駅で着くのに、私はまだ1時間近く電車に乗る。
いいなぁ、だなんて、何度思ったか。
JK、言葉だけ聞いたら楽しそうな響きだ。
周りの目には、制服で遊園地に行ったり、彼氏とデートしたり、だなんてウキウキな日々を送ってるだなんて思われてそう。
私だって小中学生の時はそう思ってた。
ただ現実とは悲しいもので。
なんだかんだでずっとテストに追われるし、言うほど出かけないし、彼氏だって出来ないし。
そんで3年生からは受験受験って...まったく、うるさいなぁ。
かくいう私も塾帰り。
学校から直で塾に行って、それだけでクタクタなのに今から1時間かかるなんて。
『はぁ...』
今日も人知れず、大きなため息を吐く。
ため息をつくと幸せが逃げていくなんて聞くけど、今の私に幸せなんてあるのかな。
乗り換え先の駅に来て電車を待つ。
私の帰路の唯一のいいところと言ったら、この駅が始発駅であることぐらいだろう。
1本か2本待てば、必ず席に座れる。
一刻も早く帰りたい気持ちはあるが、流石に満員電車の中立って単語帳を読むのは辛いため数分待つ。
車両から出てくる人の波に流されないように扉のすぐ横に並び、人がいなくなったら端っこの席に座る。
今日もなんなく座れた。
これに関しては最早プロの技だと自負している。
鞄を膝に置いて、気が抜けたのか握っていたパスケースが滑り、足元に落ちてしまった。
屈んで取ろうとするも、先に伸ばされる。
『ん、ぁ、ありがとうございます』
その手の正体は隣に座っていたサラリーマンだった。
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りんご(プロフ) - ぼうっきれ、とうさん» ぼうっきれ、とう様 コメントありがとうございます。気に入ってもらえたようで何よりです…!ぼうっきれ、とう様の作品もいつも楽しませて頂いています。これからも更新頑張りますので応援していただければと思います！ (2021年9月19日 20時) (
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作者名：りんご | 作成日時：2021年9月17日 14時
