零さん、あなたって人は…… (ページ9)

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平穏1 ページ9

『って言うことがあって……』

巽:｢ふふっ、そうですか。それは良かったですな｣

『うん！巽兄さん、まだ足は痛む？』

巽:｢いえ、もうだいぶマシにはなりましたけどね。とはいえ、無理は出来ませんが……｣

私は今、巽兄さんのお見舞いに来ている

旋風の如く起きた出来事を話しているところだ

巽:｢Aが八つ当たりをされたのに許した行為はとても良い行動と言えますな。｣

『でも、距離を置いて傷つけちゃったのも事実だし……仲直り出来たけど』

巽:｢己の間違いに気づき、悔い改めようとすることも素晴らしい心がけです。｣

『ふふっ、巽兄さんらしい意見だね』

巽:｢それで、零さん……という人とはお付き合いするんですか？｣

『ふぇ？』

巽:｢話の流れ的には2人は恋人になったのでは？｣

『こ、恋人！？いや、その……まぁ、うん』

巽:｢ふふっ、青春ですなぁ……｣

病室の窓からは優しいそよ風が入ってくる。
その風にあてられながら、記憶を辿る………
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｢んだよ。その間抜けな顔は。ったく……"俺の女"になったんだ。ちっとは喜べよ。それに、仲直りだろ？｣

仲直りした日、そして私と零さんが恋人になった日、零さんに告げられた言葉はくすぐったいものだった

羽風:｢ちょっと！仲直りするだけなんじゃなかったの！？俺達のこと忘れてない？2人だけの世界に入んなんいでよ！｣

乙狩:｢うむ。よく分からないが、風早先輩は朔間先輩の女になったというのは分かった。｣

『………』カァッ///

2人の存在を忘れてて、急に恥ずかしくなる

零:｢ふふっ、すまぬのう。羽風くん、アドニスくん、少し席を外してくれぬか？｣

羽風:｢はぁ！？2人でイチャイチャするわけ！？絶対行かないからね！｣

零:｢アドニス君、羽風くんを連れてってくれぬか？｣

乙狩:｢承知した｣

羽風:｢え！や、アドニス君！引っ張らないでー！｣

零:｢ふぅ、やっと静かになったわい｣

『れ、零さん……？』

零:｢ん？｣

『その口調は……？』

零:｢ん？あ、あぁ、お前の前ではこっちの方がいいよな？｣

『な、なんで変えて……？』

零:｢いいんだよ。気にすんな。それより、覚えてるか？｣

『え？』

零:｢ここ、俺らが初めて出会ったとこだろ？｣