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旋風3 ページ4

零さんが留学してすぐ、
私は深い後悔に襲われた




5奇人討伐後、零さんは日に日に暗くなり、口もいいてくれなくなった




私から距離を置いたくせに、零さんから距離を置かれて悲しいなんて……どうかしてる





私はまた学院でひとりぼっちになった




そんな時、私は朔間凛月という男の子に出会った



凛月:「兄じゃの彼女………」



怪訝そうな声でそう呟かれた



『兄じゃ……?彼女……?』




凛月:「あの人はやめた方がいいよ。どうせあんたも騙されたんでしょ?だから裏切ったんでしょ?」




よく見ると、零さんそっくりだ。前に零さんが、大好きな弟がいると言っていたのを聞いたことがある



『騙されるって?私、騙されてなんてないよ。それに……裏切るって……』





凛月君はしばらく黙ったあと、静かに口を開けた





「兄じゃはね………」







凛月君の口から語られたのは零さんの事だった



一族の時期当主であること、
自分より日光に弱い凛月くんを見守ってたこと
ずっと一緒にいるって約束してたこと
色んな人を助けてたこと
その人たちに裏切られたこと

"私が距離を置いたこと"








この時初めて、距離を置いたことで零さんを傷付けてしまったのだと理解した





『私……零さん、ごめん………』




凛月:「あんたは兄じゃが友達に裏切られてるの知らなかったんでしょ?なら仕方ないよ」





仕方なくなんてない。
零さんが友達に裏切られてるのを知らなかったとはいえ、私は零さんから距離を置いた。


零さんからしてみれば友達に裏切られて、私にも裏切られたようなものだ





私、最低だ




凛月:「でも、兄じゃも悪いでしょ。あんたに八つ当たりしてさ……正直、あんたは気の毒だったよ」




『でも、たとえ八つ当たりでも、あとで嫌われても、距離を置こうなんて、しなきゃよかった…!』





凛月:「彼女じゃないって言う割には熱烈だね…」





ふっと、笑った凛月君の顔は、とても爽やかで……



「お前のピアノ、綺麗な音するんだな」



零さんとの初めての会話がフラッシュバックする






あぁ、そっか……






私、零さんが好きなんだ……

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作者名:クテシフォンらるるんらるる | 作成日時:2021年5月12日 7時

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