7:晃牙先輩 ページ8
『・・・・』
｢・・・・｣
気まずい！！！
《私は夜桜Aです。あなたの名前は？》
自己紹介なしで筆談するのは気が引けて、とりあえず名乗ってみた
｢大神晃牙。2年だ｣
やっぱり先輩なんだ。
って！よく見たらピアス開けてる……不良なのかな
｢お前、喋れないんだってな………｣
少し間が空いて、急に口を開いた晃牙先輩
『・・・・』コクコク
｢そうか………てか、なんでアイドル科にいんだよ｣
ギクッ！！
言ったら馬鹿って言われるんだろうな……嫌だな…
でも、隠す意味もないし
《実は…………》
｢はぁ！？間違えて受験しただァ！？馬鹿かお前！普通間違えないだろ！｣
『・・・・・』ｼｭﾝ…
やっぱり馬鹿って言われた！！
｢じゃあ、お前、苦労してんじゃねーの？アイドル科で活かせそうな特技とかあんのか？｣
え？心配してくれてる。以外と優しいのかな
《ダンス………あと、ピアノも得意です》
｢ダンス？へぇ、お前ダンスやるんだな｣
『・・・・』コクコク
｢ふーん。ま、俺様には関係ねーけどな。ほら、これやるから帰れ」
晃牙先輩の手には黒い折りたたみ傘があった
《でもこれ、先輩のですよね？》
｢あ？いいんだよ。俺は走って帰る。お前は走って転んだりしたら困るから傘使え！｣
バンッ！！
行っちゃった。
晃牙先輩は私に傘を渡すと走っていってしまった
私も手渡された傘をさして家に帰る
雨の降っている帰路は静かで寂しいはずなのに、なぜか心がホワホワした
家に帰ると、お母さんがびしょ濡れの私を見てすぐにお風呂を入れてくれた
私の大事な家族。
喋れなくなってすぐ、病院に連れていってくれたお母さん。
ダンスを習わせてくれたお父さん。
私は、私が喋れなくなってからも優しく接してくれる両親に感謝している
お風呂から出て、今日あったことをノートに綴ってお母さんにみせる
｢あら、その男の子命の恩人じゃない！それに、優しいのね……｣
『・・・・』コクコク
お母さんはいつも私の話を聞いてくれる
｢ね、好きになっちゃった？｣
『///っ』ブンブン！！
｢あら、顔真っ赤！ふふっ、明日ちゃんと傘返すのよ？｣
『・・・・』コクコク
今思えば、恋が芽生えたのはこの時だったのかもしれない
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さぁ - 私は大神晃牙が最推しなので凄く楽しみながら読んでました...！体育館倉庫のところとかもうね、うん← 本当にお疲れ様でした！新作楽しみにしてます！ (2021年6月3日 18時) (
レス) id: fd66046518 (このIDを非表示/違反報告)
碧生 - 凄い好きです！更新お待ちしております┏○ﾍﾟｺｯ (2021年3月10日 22時) (レス) id: 7ffc4172b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クテシフォンらるるん | 作成日時：2021年3月8日 14時
