戦争屋、分裂中におき。 (ページ30)

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【"現在" コネシマ】

プルルル、と着信音が鳴る。画面を見ると、どうやらショッピ君からだった。

「はい、」
『コネシマさん、この後ちょっといいっすか？コネシマさん家に今から数人で向かいます』

少し急ぎ気味に、こちらの反応を伺う様子も見られない。どうしたのだろうか。また何か、大変な事に巻き込まれでもしたのだろうか。

そこでふと横を見やると、訝しげに俺の顔を覗くエーミール。そういえばいたっけ、と大して感情の篭っていない一言を心に留め、通話を切られないうちに話し掛ける。

「今横にエミさんおるけど、連れてった方がええか？」

なんて言うと、エミさんは吃驚したように小さく肩を跳ねさせる。小声ですまんと呟き、意識を通話相手へ向け直す。

『ああ、いるなら丁度よかったっす。今から電話かけようと思ってたんで。』
「分かった。じゃあ今から向かうな。」
『うっす、じゃあ切ります。』

最後に耳に無機質な音が響き、通話は終了する。目の前で、自分の名前が出された事に疑問を覚えた彼が言葉を出そうとしてはやめている。なので、先ず要件だけは伝える。

「エミさん、この後空いてるよな？」
「まぁ、用事は無いですけど…」
「俺ん家、集合やと。」
「？……あ、はい。了解しました。」

察しが良くて助かった。一先ずこの後しなくてはいけない事は纏まったので、エミさんを連れて自宅へ向かう。道中は、何方もいい雰囲気は感じていなかった。妙なむず痒さを残し、気がつくと家についていた。