【銀魂×約束のネバーランド】 雪の降っていたあの日2

71愛を感じて ページ45

イザベラside
あの子たちは外へ出た。

私は商品を守れなかった無能な飼育監。

頂点の地位も築き上げた成果もたった今全て失ったわ。今更追ったところであの子たちはもう…＿＿

結果にもしもはない。

あの子たちの成長を見抜けなかった私の負けなのよ。

あんなに小さかったのに…。




ただ普通に愛せたら良かった。



行ってらっしゃい、気をつけてね。



願わくはその先に光がありますように。







Aside
ハウスからかなり離れて景色も変わった。

原生林と思われる木々は大きくて、まるでさっきとは違う森のよう。

未知すぎる｢外｣…厳しいわね。

「大丈夫？ほら。」

クリス「ありがとうA！」

逃げる速度は落ちてくる。

眠気、疲労…。

ドン「エマ！」

エマ「うん。みんな！ちょっと休もう！
朝ごはんにしよう!」

私たちは少しの水と食料を口にし、張り詰めていた気を緩ませた。

もしかしたらまだ追っては来るかもしれない。

足跡とかフンとか生活感が見られないのはアレだけど…。

私はエマとレイのところへかけた。

一瞬左足に浮遊感を感じたが、特に気にはしなかった。

「レイ、エマ。お疲れ、第一段落を終えたね。」

エマ「うん！みんなは？」

「もう食べ終えて…ほらすぐ来た。
それとレイ、おめでと。」

私は微笑んだ。

暖かい日に照らされたレイは少し照れていた。

再び歩き出しているそのとき、事件は起きた。

トーマ「ラニ?!」

「どうしたのトーマ！」

トーマ「大変だ！ラニが消えた！」

消えた?!

エマ「どういうこと?!
襲われたの!?それともはぐれて…！」

トーマ「違う違うそうじゃない！
いきなり居なくなったんだ！」

いきなり？そんなことは無い、必ず近くにいるはず。

「私たち前を歩きすぎていたのかも、私周辺見てくるね。」

エマ「待ってA！別行動は！」

「大丈夫、信じて。」

レイ「おい！」

私は周辺へと足を動かした。

もしこのときレイの言葉に振り向いていれば、こんなことになるはずはなかった。

辺りに兄弟はいなかった、誰一人。

仕方なく戻ろうとしたとき、ボゴッというなんとも土やねがほぐれる音がした。

「エマたちの方からだ…！」

嫌な予感がして、急いで戻った。

はずだった。

「そんな……。」

印としてリュックを置いていた場所にはそれ以外、もぬけの殻になっていた。

「うそよ……。」

まさに、想像していた最悪のパターン。



私はたった1人はぐれてしまった。

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