【銀魂×約束のネバーランド】 雪の降っていたあの日2

過去編 勘が冴えることは辛いこともある ページ27

銀時side
「お、おはようございま〜す…。」

少女「……おはようございます…。え？」

少女は立ち上がって静かに黙り込む。

そしてこちらを向くと、

少女「どちら様でしょうか？」

青ざめた顔で見てきた。

「……まぁ場所を移そう。」

神楽「移すって言っても部屋違うだけネ。」

俺達は隣の部屋にいき、少女と向かい合ってソファーに座った。

新八もその部屋にいたが俺らと一緒にキツキツで座った。

にしても3人でこんなにキツかったか？

「俺はここの社長。坂田銀時だ。」

神楽「私は歌舞伎町の女王の神楽アル。」

新八「ここで働いている志村新八です。」

少女「ギントキ…カグラ……メガネ？」

新八「いやメガネじゃないです。
メガネだけどそれ名前じゃないです。」

桂「そしてこの俺が攘夷志士の桂小太郎だ。」




･･･。




「せめぇーと思ったらお前かよ!!」

桂「おぉ銀時、これは珍しいお客だな。」

お前いたらややこしくなるだろぉぉぉ?!

桂「安心しろ銀時。
俺は静かに聞いておく。」

「カツラ…。」

神楽「口挟んだら外にほおり投げるアルヨ。」

新八「別にこの人のことは覚えなくて大丈夫ですよ。」

A「ええ…。私はA。」

「……？苗字は？」

Aは首を横に振った。

A「ここどこ？」

新八「ここは江戸の歌舞伎町ってとこです。
Aさんはどこから来たんですか？」

A「…………。」

Aは少し黙り込んでいたが口を開いた。

A「……グレイス……フィールド……農園…。」

神楽「農園？美味しいものいっぱいあったアルか？」

神楽は目を輝かせながら言っていたがAは暗い顔をしていた。

A「…………。」

神楽「？なんて言ったアルか?!」

とても小さな声で言っていたAの言葉は神楽や新八には聞こえなかったものの、俺には聞こえてしまった。

“私は食べられる側だったのよ。”

そう聞こえた。

A「私は崖かな？から落ちてきたんだけど…そのまま意識を失ってしまったの。」

俺には珍しく勘が冴えたのだろうか。

Aはそこから逃げてきたのではと思った。

汗をかいていると目の前のAと目が合った。

Aは俺の全てを見るかのように目を合わせ続けていたが、また悲しそうな顔をした。

気づいた？とでも問うかのような目をしていた。

だから俺はそこからあまりAに詳しくは聞かなかった。

軽く目を逸らしていたが……ヅラどこいった？

まぁそれはそれで好都合だが…。

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