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56 4人で1つだった私達 ページ19

私は見せる顔がなく、顔を手で覆おうとするとノーマンが私達を抱きしめてきた。

いつもひょろひょろな体だったのに、今は大きな腕に包まれてる様な気がした。

ノーマン「あったかい……。今までありがとう。3人のおかげでいい人生だった。
楽しかった…嬉しかった…幸せだった。」

レイ「くそっ……チクショウ!チクショウ!」

「生きてよ……。諦めないで…。
まだ策を考えようよ……。」

エマ「ねぇノーマン…やっぱり今からでも逃げよう。
逃げて森へ隠れよう。」

ノーマンは私達から離れた。

ノーマン「決意(きもち)は変わらない。
さっきそう言ったでしょう。

ーーそれじゃ。」

「さ、最後まで…一緒にいたいから…。」

私もノーマンと部屋を出た。

「……ねぇノーマン、本部からなんて……。」

ノーマン「もちろん分かってるよ。」

そう言ってノーマンは懐から2つ折りにした紙を渡してきた。

ノーマン「まだ騙せ(・・)てないからね。
それはエマにも見せて。」

「あっ…。うん…。」

確かにまだ騙せていない。

ノーマンは食堂への扉に手をかける。

私は開こうとする手を止めた。

「逝かない選択肢は?」

ノーマン「ないよ。」

「そう……。」

ノーマンはそのまま食堂へと入っていった。

それに私も続いて入った。








ーーーギルダ「A?大丈夫?」

「………ギルダ?あ、ええ…大丈夫よ。」

私はいつの間にかみんなの中にいて、目の前にはノーマンとトランクを持ったママが立っていた。

横にはエマもいた。

どれだけ頭が真っ白になっていたのかは分からなかったけど、食堂に入ってからの記憶はなかった。

ノーマン「じゃあねみんな、元気でね。」

純粋に祝う子もいれば、固い笑顔をする兄弟もいた。

私はというと、どれにも当てはまらなかった。

ただ、何も感じれなかった。

ノーマンを救えなかったから?

どう考えても何を考えても思うことはなかった。

ママ「エマ、レイは?」

エマ「医務室……「見送りなんてしたくない」って……。」

エマははを噛み締めていた。

そしてそのままーー

エマ「ノーマン!!」

ノーマンに抱きついた。

投げ捨てられた松葉杖が私の足元に転がってきた。

しかしすぐにノーマンはエマをひっくり返して一緒に倒れた。

誰もが驚く中、私は1人無表情だった。

私の瞳には光がなかった。

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いちご(プロフ) - 素敵な作品ですね!!更新再開の予定はありますか?続編頑張って下さい!楽しみにしてます! (2022年2月8日 23時) (レス) @page50 id: a2b06cd108 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉桜(プロフ) - あずきぱふぇ@狂愛さん» 返信遅れて申し訳ありません!!絡みですね…承知しました、検討してみます!あと、作品を読んでくださりありがとうございます! (2021年4月3日 22時) (レス) id: e8ee42e7f8 (このIDを非表示/違反報告)
あずきぱふぇ@狂愛(プロフ) - あとあと!(しつけぇ)銀魂メンバーと約ネバメンバーの絡みが見たいです!番外編とかで(?) (2021年3月24日 17時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
あずきぱふぇ@狂愛(プロフ) - 私はあんここしあん派です!コロナ太り…私だけじゃなかった…同志y((てめコルァ紅葉桜様に気安く話すんじゃねぇよ えと、続編楽しみにしてまっす!!頑張って下さい!!あと私もあと1年くらいしたら受験なので頑張りたいなと思いました。あれ作文? (2021年3月24日 17時) (レス) id: 647e80459a (このIDを非表示/違反報告)
紅葉桜(プロフ) - ドラゴンさん» 寝れてるじゃないですかコノヤロー!!笑 続編に関しては少々お待ち下さい!作者の脳みそが爆発してから再開できるので、楽しみにしていただければ嬉しいです笑 (2021年1月21日 22時) (レス) id: e8ee42e7f8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紅葉桜 | 作成日時:2019年7月11日 22時

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