【銀魂×約束のネバーランド】 雪の降っていたあの日2

52腕と脚と心の損傷 ページ11

「……ウソ。ノーマンが…出荷…？」

気がつくとレイとドン、ギルダが追いついていた。

レイ「ママ。エマのその足。」

ドン「Aの…腕も…。」

ママ「折れてるわ、完全に。
私が折ったの。」

3人「!?」

ママ「大丈夫よ。
上手く折ったから傷ひとつ残さず元通りになるわ。
でもしばらくは絶対安静。
全治1〜2ヶ月ってところかしら。

ーーあなたの誕生日に間に合えばいいわね、レイ。」

レイが鬼の形相でママを睨んでいる。

ママ「ノーマン、後でその袋こちらに頂戴ね。」

「の、ノーマン!!」

私はママの手の中から体を抜いてノーマンに駆け寄る。

ママ「さ、お家へ帰りましょう。
Aはすぐに医務室へいらっしゃい。」

ママはエマを抱えてハウスへ行ってしまった。

ノーマン「…A…。その腕……。」

ギルダ「大丈夫…なわけないよね…。」

私もエマも、これじゃ脱獄することは不可能。

ズキッ

「うっ……。」

応急処置として包帯でくくり付けられた木の棒はなんの役にも立たなかった。

こんな激痛は初めて…。

今まで、木から落ちても、柱で頭をぶつけてもなんともなかった。

何とか意識を保っていたものの、限界をむかえたのか手放してしまった。

ドサッ

「｢A!!｣」






「うっ…はっ！」

私は一体何呑気に寝ていたの!?

？「……。」

ノーマンを逃がすために考えなきゃ。

？「A……。」

「あぁ…どうすればっ！」

ノーマン「A!!」

エマ「A……。」

「ノーマン…エマ……。」

何をそんなに慌てているんだろう。

私が落ち着かなくてどうする。

ノーマン「僕、お水取ってくるね。」

私が起きて間もなくノーマンは部屋を出ていってしまった。

エマ「A…その腕…。」

「…エマそこ……その脚…。
私もお水くんでくるね…。」

私もノーマンの後に続いて部屋を出る。

部屋を出ようとドアを開けた瞬間、私の身体は跳ね返った。

「わっ……。」

ラニ「あっ…！A…。」

トーマ「ごめん…！大丈夫？」

2人が私に手を差し出してくれる。

そうなのよね……ラニも…トーマも……。

「ありがとう、2人とも。」

私は包帯が巻かれていない方の手で2人に引っ張ってもらった。

私の骨折は2箇所。

肩が外れ、腕がおられていた。

ママは読んでいたのだろう。

私は自然治癒力が高く、普通の人より早く治る。

切り傷なんて2日で綺麗に治っていた。

ただの骨折なんかじゃ私を制御出来ない。

それも読まれていたのだろう。

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