4天ちゃんの天は天使の天 ページ6
「え、何?もう1回迎えに来てくれたのか?」
天ちゃん「いえ……ホントはそうだったんですけど……。」
天ちゃんが顔を曇らせた。
天ちゃん「あなたは未練が多すぎるから、帰っても三途の川を渡ることが出来ないんですよ。」
「………は?どういうことだ。私の体重がやばいと言うことか。」
私は天ちゃんの首根っこを掴み、顔の近くまで持っていき、顔を顰める。
流石天使だからなのか、体重は猫よりも軽い。
天ちゃん「いやいや!そんなわけないじゃないですかぁ(汗)」
「ほぉ?なら他の言い訳を聞いてみようじょねぇか。」
冷や汗を垂らしながら笑みを浮かべる天ちゃんに、にこぉと黒い笑みを返してあげる。
天ちゃん「と、とりあえず降ろしてください…。」
「…………チッ。」
私は天ちゃんの首根っこを掴んでいた手をそのまま離した。
ドサッ
天ちゃん「うわっ!!あたたた……。
もう紅水さん?!雑じゃないですか?!」
「悪ぃな、ガサツで。」
天ちゃん「(アカン……この人ドSや…。)
……はぁ…。えっと、未練が多すぎると三途の川で溺れてしまうんです。しかも最悪の場合、そのまま沈んでしまうと魔界……いわゆる地獄に落ちてしまうんですよ。」
「…ふーん、成程。」
天ちゃん「ふーんって何ですかふーんって。
アンタ人が折角長文で説明したって言うのに何でそんなに素っ気ないんですか!!」
「てめぇ人外だろ。
つーか天ちゃんってネーミングセンスよ。
なんだよ天ぷらか?」
天ちゃん「誰が天ぷらだぁぁぁぁ!!
天ちゃんの天は天使の天ですよ!」
「どこかのメガネと同じこと言うなぁ。」
天ちゃん「…ま、まぁいいです。
アンタは死んでることは死んでます…けど。
49日間、アナタを蘇らせましょう。」
…………は?
「よ、蘇らせる?」
天ちゃん「はい。
ただ、49日を過ぎれば……アナタは消滅してしまいます。」
「へぇ……………は?!」
まさかの消滅。
天ちゃん「なので。」
天ちゃんはポケットから何かを取り出して私に渡してきた。
「……何これ。」
天ちゃん「
これを足元に投げつけて、煙を充分に浴びれば天界に昇れます。」
「……成程。」
天ちゃん「じゃあ僕はこれで。」
「……天ちゃん。」
天ちゃん「何ですか?」
「ありがとうな。」
私は天ちゃんに微笑んでみせた。
天ちゃんは犬に戻り、去っていった。
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紅葉桜(プロフ) - ただの絵描きさん» ただの絵描きさんー!!ありがとうございます!応援を頂けるなんて……!マジ感激!!頑張ります!! (2019年10月2日 18時) (レス) id: e8ee42e7f8 (このIDを非表示/違反報告)
ただの絵描き(プロフ) - うおおおお!!!!新作っすね!めっちゃ楽しみにしてます!更新頑張ってください!応援してます! (2019年10月2日 17時) (レス) id: 975a55d1b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅葉桜 | 作成日時:2019年10月1日 22時