【イナイレ】信じるココロその8！ (ページ23)

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361話ページ23

A「大丈夫かな…」

フィ「ブラージも素早く反応できたから骨折まではいってないと思うけど……」

そんな話をしていたら、アンジェロが「大変だ！」と私達の所へ慌てて駆け寄ってきた。

フィ「アンジェロ？」

アン「そ、それが……ラファエレと、ジャンルカと…ジョブジョが怪我を……それだけじゃない。船と船が激突して…ダニエルたち四人が…」

フィ「そん…な……みんなは大丈夫なのか……？」

フィディオ達と急いで病院へ向かった。中に入ったのはフィディオだけで、今出てきたところだ。

アン「フィディオ！みんなは…？」

フィ「怪我自体は大したことないみたいだけど…」

アン「じゃあ…明日の代表決定戦も…」

フィ「ああ…」

試合前の怪我人……もうアイツしか思い浮かばない。

A「…フィディオ。私、来た道戻ってみるね」

フィ「え？」

A「…こんなことになった原因、調べてくる！」

フィ「え、ちょっと待っ…！」

フィディオの掛け声を背に、私はオルフェウスの宿舎へと走る。

フィディオside

A……君は一体、何を知っているんだい？

遠く離れていくAの背中を見ながら俺は思った。
アンジェロたちと途方に暮れながら街を歩き、なす術を考えていた。

こんな時、あの人がいてくれたら……

きっとこのピンチを切り抜けるアイディアを思いついてくれるはずなのに…

そんなことを考えながら歩いていると、ﾌﾞﾁｯと何かが千切れた音がして、慌てて横のを向いた。すると上から、縛ってあったはずの木材が倒れてきた。

フィ「っうわ…！」

アン「フィディオ！」

俺は素早く倒れてくる木材を避けたが、最後の一本を見逃していた。

間に合わない…！

そう思っていたら、遠くの方からサッカーボールが飛んできて、倒れかけていた木材をぶっ飛ばした。煙が引き、アンジェロたちの安堵した声を聴きながら俺はもっているボールを見つめた。

フィ「このボールが…俺を助けてくれた…」

近くにはマントにゴーグルをした男の子が立っていた。

フィ「君が蹴ってくれたんだね、ありがとう！素晴らしいキックだった。あの強さと角度でなければ落ちてくる木材のコースを変えることはできなかった」

「危なかったな、フィディオ！」

後から聞こえたその声に、俺は傍に立っている男の子の後ろを見る。

そこには……

日本代表イナズマジャパンのキャプテン、円堂守がいた。

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