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Ki
普段通り授業を受け、部活を終えた俺たちは帰りの電車に揺られている。
今日あったこと、学校の行事のこと、
二人でケラケラ盛り上がっていたのに、
藤ヶ谷の一言で俺の胸はえぐられた。
「俺、新しい彼女できた。」
「へ？」
「隣のクラスのさ〜、」
藤ヶ谷が彼女のことを話しているけど、
俺は心臓がバクバクしてそれどころじゃない。
今まで何度も聞いてきた。
初めての彼女ができた時、
別れて新しい彼女ができた時、
学校で一番可愛いと言われている子と付き合った時、
高校になって同じクラスの子と付き合った時、
少し大人な女性と付き合った時、
初めて年下の彼女ができた時、
全部俺に教えてくれる。
友達だから教えてくれる。
何回も聞いてきたのに、全然慣れない。
慣れなきゃいけないのに。
彼女ができたことで苦しくなってたら、同棲したり結婚した時、俺は爆発しちゃうんじゃないか。
そんなことを考えていたら、藤ヶ谷に顔を覗き込まれた。
かなり近い。
もし今電車が揺れたら、
唇がぶつかっちゃうんじゃないかってくらい。
「…北山、俺の話聞いてる？」
「…え、あ、ごめん。」
「…俺の彼女の話なんて、興味ないか…。」
「…いや、そういうことじゃなくて。ごめ。」
できる限り申し訳なさそうな声で謝ったけど、そんな俺に藤ヶ谷は微笑んだ。
すごく優しく。
大丈夫だよって。
「…俺の方こそ、意地悪なこと言ってごめんね。」
微笑みながら俺の髪を、くしゃっと撫でた。
その仕草にドキッとした。
無意識にそんなことする藤ヶ谷と、密着して髪を撫でられてドキドキしっぱなしの俺。
俺ってつくづく馬鹿だな。
「…北山もさ、好きな人とか彼女できたら、俺に教えてね？」
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じゃがいも(プロフ) - なのはさん» なのはさんこんばんは、読んでいただきありがとうございます。もどかしい二人が書けるように意識していたので、お褒めの言葉とても嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2018年8月23日 0時) (
レス) id: a8c069ecca (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - こんばんは、いつも楽しく読ませていただいてます^ ^このもどかしい甘酸っぱさが素敵ですこれからも更新を楽しみにしてます (2018年8月21日 23時) (レス) id: 952d1e1bb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがいも | 作成日時：2018年6月6日 22時
