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Ki
昨日、一人で家まで帰った。
藤ヶ谷が学校を休んでるわけでもないのに、帰りが一人なのは多分初めてで。
流れていく景色を見ながら、次に藤ヶ谷と電車に乗るのはいつになるんだろう、なんて考えてたら、危うく乗り過ごすところだった。
一人なんだからちゃんとしないと。
藤ヶ谷はいないんだから、しっかりしないと。
今日は朝から一人で駅まで来た。
藤ヶ谷はもう行ったと思う。
ホームに吸い込まれるように入ってきた電車を確認する。
よし、この電車。
この電車であってる。
小さく頷いて、電車に乗り込む。
朝は人が多い。
学校の生徒や、仕事に向かう人たち。
同じ学校の生徒もたくさんいるけど、見える範囲に藤ヶ谷はいない。
ぎゅうぎゅう詰めの電車は苦しい。
そしてなぜか、今日はいつもより苦しい気がする。よく人に押される気がするし、足も踏まれる。いつもはこんなことないのに。
他人の体や荷物が容赦なく当たる。なんでだろう。
降りる駅に着いた頃には、どっと疲れていた。
なんでこんなに疲れるんだろう。
いつもと同じ時刻の同じ電車に乗ったのに。
理由はわからないまま、教室へと向かう。
「今日は教室で食べるの？珍しいね。太輔なんか用事？」
昼休み、自分の机の上で弁当を広げた俺に、横尾さんが不思議そうな声を出す。
「藤ヶ谷は彼女と一緒に食べるから、今日から教室で食べることになったんだ。」
「え？そうなの？じゃあ一緒に食べる？裕太も一緒だけど。」
「…いいの？でも玉森くんと俺、あんまり喋ったことないけど…。」
いつも横尾さんと一緒にご飯を食べる玉森くん。
背が高くてかっこいいけど、ほとんど喋らなくて友達もあまりいないから、どう関わっていいのかわからない。
横尾さんとは仲良くしてて、二人でよく笑ってる。
「ちょっと待ってて！」
そう言って玉森くんの方へ行ってすぐに戻ってきた横尾さん。
「裕太もいいって言ってるし、食べよ！ていうかはじめてじゃない？みっちゃんいつも太輔と一緒だし。」
「うん、ふふっ、横尾さんテンション高いよ。」
やたらとテンションが高い横尾さんが面白くて、笑えてきた。
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じゃがいも(プロフ) - なのはさん» なのはさんこんばんは、読んでいただきありがとうございます。もどかしい二人が書けるように意識していたので、お褒めの言葉とても嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2018年8月23日 0時) (
レス) id: a8c069ecca (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - こんばんは、いつも楽しく読ませていただいてます^ ^このもどかしい甘酸っぱさが素敵ですこれからも更新を楽しみにしてます (2018年8月21日 23時) (レス) id: 952d1e1bb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがいも | 作成日時：2018年6月6日 22時
