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Ki


それから、藤ヶ谷の案内でお店まで行った。
俺一人の時なら入るのを躊躇してしまいそうなほどおしゃれで、そこには俺の全く知らない世界が広がっていた。

甘い香りと落ち着いた雰囲気。
その雰囲気に圧倒され、お店に入る時も入ってからも緊張しっぱなしだった。

そんな俺の緊張をほぐすように藤ヶ谷が軽く手を引いてくれて、いろいろと教えてくれた。
手を引かれる。藤ヶ谷の手が俺の手に触れる。
それだけで身体中が熱くなっておかしくなりそうだったのに、説明する姿がいちいちかっこよくて、もし藤ヶ谷がこのお店で働いたらすぐに人気が出るんだろうなと思った。

たくさん説明してもらったけど、藤ヶ谷と同じ香水を買った。

お揃いが欲しかった。









正直安くはない値段。
高校生だし、俺はバイトしてないし。
でも藤ヶ谷とお揃いだから、値段なんて気にならない。

お揃いの香水が入った袋を絶対落とさないように持って、朝来た道帰っている今も幸せでいっぱい。
袋を持つ右手から幸せが漏れ出ているみたいで、幸せを離さないように右手に自然と力が入っていく。


これからは、この幸せな香りが俺の体を包むんだ。






「そういえばさ、」

「ん?」

「俺らってお揃いのもの、持ってないよね。」

「そういえばそうだね。」


藤ヶ谷の言う通り、俺らは何かをお揃いで買ったりつけたりしたことがない。
だからお揃いのものが欲しかった。
香水を買ったけど、藤ヶ谷とお揃いなら香水じゃなくてもなんでも良かった、と今になって思う。


「趣味とか好みが結構違うし、お揃いがどうとか意識したことなかったからお揃いって初めてかな?」


これも藤ヶ谷の言う通り、俺らは趣味も好みも違う。

不思議なくらい正反対。

だけど、いや、だから、藤ヶ谷が好き。






「今まで聞いたことなかったけど、北山はどんな子がタイプなの?」

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じゃがいも(プロフ) - なのはさん» なのはさんこんばんは、読んでいただきありがとうございます。もどかしい二人が書けるように意識していたので、お褒めの言葉とても嬉しいです!これからも頑張ります!! (2018年8月23日 0時) (レス) id: a8c069ecca (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - こんばんは、いつも楽しく読ませていただいてます^ ^このもどかしい甘酸っぱさが素敵ですこれからも更新を楽しみにしてます (2018年8月21日 23時) (レス) id: 952d1e1bb0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:じゃがいも | 作成日時:2018年6月6日 22時

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