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Ki
悲しさに押しつぶされないように、ベッドから飛び上がるように起きて浴室へと向かう。
もやもやを脱ぎ去るように服を脱いでシャワーを浴び、温かいお湯に足をゆっくりと入れる。
体を包む温かさに力が抜けていったのは最初だけで、藤ヶ谷のことを考えれば体は自然とかたくなってしまう。
俺は昔からおしゃべりだ。
間が怖くて、ついくだらないことを口走ってしまう。
本は好きだけど、藤ヶ谷と俺の好きな本が同じだったことは一度もない。
勉強熱心じゃないし、藤ヶ谷が教えてくれることはあるけど、俺が藤ヶ谷に教えるだなんてとんでもない。
ダメ。全然ダメ。
何もかもがダメ。
まず同性ってところで大きく躓いているのに、
藤ヶ谷のタイプに面白いほどかすりもしない。
リラックスできるはずの風呂で、苦しくて胸が張り裂けそうになるなんて、はじめて。
やっぱり諦めた方がいいのかな、
上手くいく未来なんてないのかな、
次から次へと悪い想像が出てくるのを必死にかき消すため、もう一度シャワーを浴びる。
厄介な恋を諦めそうになるけど、さっき最後のチャンスって決めたから。
苦しくなる胸をトントンと軽く叩いて、風呂をあがる。
藤ヶ谷は優しい。賢い。かっこいい。
最初で最後のチャンス、がんばろう。
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じゃがいも(プロフ) - なのはさん» なのはさんこんばんは、読んでいただきありがとうございます。もどかしい二人が書けるように意識していたので、お褒めの言葉とても嬉しいです！これからも頑張ります！！ (2018年8月23日 0時) (
レス) id: a8c069ecca (このIDを非表示/違反報告)
なのは(プロフ) - こんばんは、いつも楽しく読ませていただいてます^ ^このもどかしい甘酸っぱさが素敵ですこれからも更新を楽しみにしてます (2018年8月21日 23時) (レス) id: 952d1e1bb0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：じゃがいも | 作成日時：2018年6月6日 22時
