【黒執事】女王陛下の意のままに (ページ4)

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3.決定ページ4

日が暮れかけ始めた頃。

A、ジョン、グレイ、フィップスの四人が王宮の一部屋に集まっていた。

「----だから、ここの丘から見ようと思う」

机の上に広げられたマップのある場所を指差したのは、Aだった。

「さんせー。ま、見えればどこでもいーけどね」

あまり興味を持っていないグレイは、手元のチェスの駒を弄っていた。

「俺も賛成だ。そこなら見晴らしもいいし、適当な距離だしな」

真面目に考えているか否かは、さておき、グレイに続きフィップスも同意した。

「ジョンは？」

まあこの丘に決定したも同然だけど、と思いつつ、グレイはジョンに尋ねた。

「構わない」

ジョンも同意し、行き先が決定した。

「それじゃ、ここの丘に決定」

Aはマップに印をつける。

スッとジョンが立ち上がり、鞭を持った。

「あれ？もー行くの？」

グレイはティースタンドにあったスコーンを頬張っている。

よく食べるグレイにAは呆れを通り越して、逆に感心していた。

ここに来る前は、ヴィクトリア女王がA達に渡した差し入れのペイストリーとトライフルを食べていたのだ。

「んーっ美味しかった！んじゃ、行く？」

満足した様子のグレイが立ち上がって伸びをした。

ティースタンドに結構な量あったパンケーキやタルト、ケーキ、パイなどが、いつの間にか無くなっている。

「馬車は私とフィップスが運転する」

ジョンが手袋を付け直しながら言った。

とっくに身支度を済ませたジョン。

剣を腰に付け、準備万端のグレイとフィップス。

Aも足についているホルダーに拳銃を入れ、腰に剣を付けた。