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21.男装 ページ22

「犯人…」


案内された部屋で椅子に座り、Aは目を閉じて考える。


しかし恐らくあれはグレイ仕業…


まずファントムハイヴ伯爵が自分のしたトリックの種明かしを自分でするということはあり得ない。


それにしても----…




そのとき、突然扉が開いた。


「A、」


「…グレイ、ノックは」


そう言ったものの、ノックもせずに部屋に入ってきたグレイにAはさして驚くこともなく、気にしている様子もあまりない。


グレイはボフッとAのベッドのに座ると一息つき、Aの目を見て口を開いた。


「ソレ」


「…?ソレ?」


Aはグレイの言っている意味が分からず聞き返した。


「男装のこと。もうしなくていーんじゃない?」


確かに男装した理由はジーメンスに絡まれないため。


そのジーメンスが亡き者となった今、男装の意味はないのかもしれない。



「…わかった、着替えるよ」


グレイの考えに納得したAは、グレイを部屋から追い出して陛下に言われて一応持って来ていた王宮にいる時の服装に着替えた。


一応男子に見えるようにと後ろの低い位置で一つに結んだ髪も解き、ブラシで整える。


スカートに隠れたホルダーに銃を入れ、腰にレイピアを装着する。


たった半日といえども久々に着たいつもの服に懐かしさを覚える。


「Aー、もうオッケー?」


扉越しに聞こえるグレイの声にAは大丈夫、と言って扉を開いた。


扉が開けられ、着替えたAをグレイはしばらく見ていた。


「…ふーん、やっぱソッチのがしっくりくるね。ま、用はそれだけだからボクはそろそろ行くねー」


「うん」


踵を返し、片手を上げてひらひらと振るグレイの背中にAは短く返事をし、その背中を見えなくなるまで見つめていた。


*・゜゚・*:.。..。.:*・'・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
アンケートです
【黒執事】女王陛下の意のままに アンケート
http://uranai.nosv.org/u.php/enq/ringo1731/

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有紗 - 更新頑張ってください! (2015年1月13日 23時) (レス) id: 7f54a8456a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 更新待ってます!! 続きが気になります(´艸`*) (2015年1月1日 17時) (レス) id: 3ecfed2619 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - 続きが見たいですね (2014年12月8日 14時) (レス) id: b7cabe5847 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫 - 頑張って下さい (2014年12月7日 15時) (レス) id: 32a5f43a7b (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2014年11月8日 23時) (レス) id: 07cfa5ac65 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まるまるまるま | 作成日時:2014年3月12日 22時

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