14.犯人 ページ15
「…てゆーか」
ざわついている中、グレイが言葉を発した。
「フツーに考えて、この中の誰かが犯人なんじゃないの?」
一瞬、皆が静まり返る。
「なっ…」
「なんで俺たちが!?冗談じゃねぇ」
「そうですよ!」
グレイに噛み付くようにグリムズビーとウッドリーが反論した。
そんな二人を他人事のようにグレイは無表情で見ていた。
「第一俺達は初対面の人がほとんどですし…「あっ」
アーサーの言葉を遮り、アイリーンが思い出したかのように声をあげた。
「ディアス様?」
セバスチャンが声をかけると、彼女は少し考えてから、言った。
「私達がこの部屋の前に着いた時、扉には鍵がかかっていましたよね?」
「そういえばそうですだね」
アイリーンに言われ、メイリンが頷く。
「つまり誰かが窓から侵入して逃亡の時間稼ぎのために施錠して、再び窓から脱出したのではありませんか?」
アイリーンがした推理。
「でもこの雨の中、外から入ってきたらさすがに足跡残るんじゃない?それにココ、2階だし。鍵もかかってる」
その推理をグレイは窓をガタガタとさせ、否定した。
「じゃあやっぱり誰かが廊下側から施錠して逃げたとしか…「それは不可能です」
グリムズビーの言葉を遮り、セバスチャンが鍵を皆に見せて言った。
「このお屋敷の鍵は、全て建造当時のままのウォード錠を使用しております。複雑な細工ですので、職人でもない限り、まず複製は不可能」
そう告げるセバスチャンの手にある鍵も、複雑な構造になっていた。
「さらにそれは、施錠された保管庫に納められており、執事である私が管理しておりますので、持ち出しは出来ません」
セバスチャンは出していた鍵をしまい、扉の掛け金を見つめた。
「また、内側から簡易的に施錠できるよう、ウォード錠と別にもう一つ掛け金を取り付けてございます。鍵の持ち出しが出来ない状況で、施錠が可能なのは内側からのみ。つまり…」
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有紗 - 更新頑張ってください! (2015年1月13日 23時) (レス) id: 7f54a8456a (このIDを非表示/違反報告)
まゆ - 更新待ってます!! 続きが気になります(´艸`*) (2015年1月1日 17時) (レス) id: 3ecfed2619 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫(プロフ) - 続きが見たいですね (2014年12月8日 14時) (レス) id: b7cabe5847 (このIDを非表示/違反報告)
鈴猫 - 頑張って下さい (2014年12月7日 15時) (レス) id: 32a5f43a7b (このIDを非表示/違反報告)
まりん - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2014年11月8日 23時) (レス) id: 07cfa5ac65 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まるまるまるま | 作成日時:2014年3月12日 22時