love ページ3
かたん、と扉が開く音。
靴音、吹雪の音。
寒い、気がする。
「ねぇ、お前にお土産をあげる、瓶だけど」
「…ん」
「何、中身なら僕が食べたよ」
「ん…ん、ん」
「ねぇ、言いたいことがあるなら言えば?」
深夜、寒い森の中で毛布にくるまる私を叩き起こすのは彼だった。
起きていたらそりゃあ、中身が食べられていても喜んでいただろうけど。
眠気がどうにも襲ってきて、寒いよ、と何度も呟いてみる。
効果はなかった。
「寒いの、オーエン…」
そう言えばおとなしく毛布が帰ってきたので眠った。
今度はちゃんとフォレノワール作るから…。
❦
「なに、おまえ、なにしたの」
彼女を何度も揺さぶるけれど彼女は起きない。
真っ白なシーツに散らばる髪にもいやにドキドキして、変だ。
本当はおもちゃにしてやるつもりだった、そうだったけど。
『寒いの、オーエン…』
なに、なにしたの、おまえ。
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猿モンキー(プロフ) - 有毒さん» ありがとうございます、身に余るお言葉です…not賢者書くのが大好きなのでそう言って貰えると嬉しいです、コメント、愛読ありがとうございました。 (2021年2月8日 0時) (レス) id: be542bd55e (このIDを非表示/違反報告)
有毒(プロフ) - コメント失礼します。文章がすごく綺麗で言動が本当にオーエンらしくてとても素敵でした(*´˘`*)今まで賢者=夢主のお話ばかりみていたのですが、賢者≠夢主の魅力に気づけました、、!これからも頑張ってください(*´ ˘ `) (2021年2月7日 23時) (レス) id: be10f7a4f1 (このIDを非表示/違反報告)
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