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すぅちゃんの背中にはあたしの左肩と同じ総長だけが入れる天帝の刺青が彫られている。
大きな翼が生えた女の人の刺青。
しかも、あたしが入れてるのより大きい。
背中だからね。背中全体。
すぅちゃんはあたしの言った言葉に声を出して笑いながら「そーか、合ってないかー」ってまた軽く受け流した。
すぅちゃんに何を言っても多分、明るく冗談で済まされちゃう気がする。
あたしは小さくため息をついて、すぅちゃんが服を探している間、背中を眺めていた。
『………それ、そんな大きいの時間かかったよね？よく耐えたね。凄い痛かったでしょ』
SH「あー、まあな。痛かったけど……でも俺は結構長く天帝にいたし、それほど苦には思わなかったな」
『そっか』
天帝にいた期間は、確かにすぅちゃんは長い。
あたしは2年ちょっとぐらいだもんな……。
ずっと眺めているとすぅちゃんの背中は服で隠れ、下も脱ごうとしてたから、さすがに顔を前に戻した。
着替え終わったすぅちゃんの服装は、白いシャツに黒のカーディガン、その上からテーラードジャケットを羽織って、下には紺のズボンだった。
………こんなに着こなせちゃうものなのだろうか。
きっとすぅちゃんだからだと思う。
うん、やっぱ大学生にしか見えない。
『すぅちゃんって、いろんな系統の服持ってるよね。あたしが今着てるやつ、いつ着てたの？』
SH「えーと……それは多分、金髪時代だな。俺も若かったなー」
『………へー…。よく取ってあったね』
SH「誰か後輩にやろうと思って取っといたんだよ。でもそん時下の奴らには小さくて。仕方ないからこっちに持ってきてそのまま奥に眠ってたんだな、きっと。ちょうどいい、Aにそのままやるよ」
『え、くれるの？』
あたしが聞き返すと、
SH「ああ、あっても着ないしな」
と、サラリと答えた。
これ、どう見たってブランド物なのに……。
すぅちゃんからじゃなかったら絶対貰えないよ。
SH「あ、それからな、いいもんがある」
………まだ何かあるんだ……？
すぅちゃんは部屋から出て行って、5分くらいして戻ってきた。
手にやや大きめの箱を持って。
『それ、なに？』
床にそのままペタンとあぐらをかいて、すぅちゃんは箱を開けた。
中のものを取り上げて、あたしに見せる。
SH「魔法の靴だ！」
『………は？』
頭イカれた？
すぅちゃんが持ち上げた靴は至って普通のレースアップブーツだった。
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rioovo26(プロフ) - とても面白い話で何回も読み返してしまいます、続きがぜひ読みたいです。 (2019年2月18日 14時) (
レス) id: 5e22cff709 (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - おかえりなさい！復活とても嬉しいです！また頑張ってくださいね！ (2017年9月20日 17時) (レス) id: b69e4f71c2 (このIDを非表示/違反報告)
苺みるく - 待ってましたー！！ (2017年9月10日 16時) (レス) id: 7cbb5a367b (このIDを非表示/違反報告)
輪廻(プロフ) - メッチャ楽しみに待ってました！！復活して嬉しいです(≧▽≦) (2017年9月9日 14時) (レス) id: f63916396c (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 嬉しすぎる！待ってました！！ (2017年9月9日 12時) (レス) id: aef95dad1b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぱんだ | 作成日時：2017年9月8日 20時
