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Your side.
「「『かんぱーい！』」」
12月以来の同期飲み会。
「うまー！最高！」
「ふっかもAもお疲れー！高梨さんの代理は大変だったんじゃない？」
麗ちゃんも生ビールを飲み干し、わたしたちを労ってくれる。
『でも、高梨さんが先を見越してすんごい進めてくれてて。もう、撮影現場担当！って感じだった。』
「まじで生のSnow Manがかっこよすぎて！麗ちゃんにも見せたかったわ〜」
「ふっかもSnow Manパワーでちょっとかっこよくなったんじゃない？」
「えっ」
「冗談だよっ」
『ふっか照れてるから、麗ちゃんからかわないでよっ。』
そう、ふっかは入社した時からずっと、麗ちゃんが好きなんだ。
「照れてません。すみませーん！生おかわりー！」
入社式で告白。バッサリ振られてから、イベントごとに匂わしては何も言ってないのに振られている。
でも麗ちゃんも最近は満更でもなさそう？に、見える。
「で？」
『？』
「尋問かな？」
「2024年も始まって1ヶ月経ちました。はい。姫野さん。何か報告はありますか？」
『報告するほどではありませんが…』
「え？！何？！」
ビールのジョッキが大きな音を立ててテーブルに置かれる。
『大人になって初めて友達？が出来ました。』
…。
「あっははは！Aらしいわ！」
「まあ、なんか動きがあっただけマシか〜」
『わたし、その友達に出会って、色々考えることが増えて。』
「ほうほう、と、言うと？」
ふっかが変な相槌を入れる。
『自分って、ここぞ！という時。例えばー‥彼氏にさ。俺のこと好き？みたいに聞かれた時とか。』
「え、待って、その友達すごくない？！Aが自ら恋愛の話を‥」
「ふっか黙れ。A、続けて。」
『そういう時に、一瞬考えが揺らいで。あ、好きなんだけどね？仕事のほうが好きなんだろ？！とか、なんで残業ばっかり！って言われた時。
入りたくて入りたくて、やっと入れた会社と、なんでこの人を同じ天秤で量るのかわからなくなって。
じゃあそれは相手を好きって言ったら駄目なのかな、とか。
わたしやっぱり恋愛に向いてないのかな。とか。
そんなことが結構あってね。』
同期のふたりにだって初めて話す恋愛の話だった。
最後に恋愛をした23歳以来。
わたしは恋愛ができない人間なんだ、と、諦めていた。
なぜか、さっくんと出会って以来、自分の過去を振り返ることが多くなっていた。
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作者名：rinao | 作成日時：2024年1月19日 5時
